

本屋で『漢文早覚え速答法』を見たら、パーフェクト版と共通テスト対応版がありました。同じ本が分身したのでしょうか?

忍術ではなく改訂です(笑)。これから買うなら新しいパーフェクト版、旧版を持っているなら中身を確認して判断すれば大丈夫ですよ。

「新版」という文字を見ると、買い直さないと点が取れない気がして焦ります。

版名より、何が共通して何が新しくなったのかを見るのが先です。公式情報で分かる範囲から整理しましょう!
【今回の真実】
これから買うなら2025年のパーフェクト版が分かりやすい選択です。ただし、2020年の共通テスト対応版も中核は共通しており、旧版を持つ人が全員買い直す必要まではありません。
①漢文早覚え速答法の違いを先に結論
②新旧版の基本情報を比べよう
③変わらない中核と確認できない変更点
④これから買う人はパーフェクト版でOK
⑤旧版を持っている人の買い替え判断
⑥版名で迷わないための最終チェック
①漢文早覚え速答法の違いを先に結論

検索している人がまず知りたい結論からいきましょう。
現在比べることが多いのは、2020年発売の「共通テスト対応版」と、2025年発売の「パーフェクト版 共通テスト完全対応」です。
初めて買うなら、実際に行われた共通テストへの対応をうたう2025年のパーフェクト版を選べばOKです。
一方で、すでに2020年版を持っている人は、表紙が新しくなったという理由だけで慌てて買い直さなくて大丈夫です。
出版社の公式ページを見ると、10の「いがよみ」公式、コレだけ漢字91、受験のウラわざという学習の中心は、どちらにも掲載されています。
ただし、ここで「中身は完全に同じ」とまで言うのは早計です。
公式ページには、問題の差し替えや細かな加筆を一つずつ並べた新旧対照表がありません。
したがって、確認できる共通点と、公開情報だけでは断定できない変更点を分けて考えるのが正確です。
②新旧版の基本情報を比べよう

まずは、書店や中古販売の画面でも見分けられる情報を整理します。
●正式名:漢文早覚え速答法 共通テスト対応版
●発売日:2020年3月12日
●定価:1,210円(税込)
●公式掲載ページ数:310頁
●ISBN:978-4-05-305102-8
著者はいずれも田中雄二先生、判型もどちらもA5です。
ここで注意したいのが、両方とも公式掲載では310頁だという点です。
ページ数が同じでも、問題や説明が一字一句同じだとは判断できません。
中古本を選ぶときは、商品名だけでなくISBNを見るのがいちばん確実です。
写真が旧版なのに商品説明は新版という出品もあり得るため、最後の数字まで確認しましょう。
③変わらない中核と確認できない変更点
では、学習内容はどこまで共通しているのでしょうか。
Gakkenの公式ページでは、新旧どちらにも次の構成が示されています。
●10の「いがよみ」公式
●コレだけ漢字91
●受験のウラわざ
●共通テスト漢文攻略マニュアル+私大&記述対策の別冊
つまり、句法を漢字以外の読みに注目して整理し、重要漢字と入試での判断へつなげる本の骨格は共通です。

大きく違うのは、刊行された時点です。
2020年版の公式説明は、共通テストの「試行調査を徹底分析した」別冊と明記しています。
対して2025年版は、「共通テスト本番の試験に対応して新登場」と説明されています。
2020年版の発売時には、大学入学共通テスト本番はまだ実施されていませんでした。
そのため、これから受験する人が買うなら、本番実施後に出た2025年版のほうが自然です。
ただし、出版社が変更箇所の全一覧を公開しているわけではありません。
「付録だけが違う」「本冊は完全に同じ」といった口コミ上の断定は、そのまま事実として受け取らないようにしましょう。
④これから買う人はパーフェクト版でOK

まだ一冊も持っていないなら、2025年のパーフェクト版をおすすめします。
理由は、「新版なら何となく安心」だからではありません。
現行版であるため書店で見つけやすく、現在の共通テスト本番を踏まえた版だと公式に確認でき、ISBNで迷いにくいからです。
新品でこれから買う人が、あえて2020年版を探す積極的な理由は多くありません。
中古の旧版がかなり安い場合は迷いますよね。
そのときは、価格差だけでなく、別冊の有無、書き込み、解答の欠落も確認してください。
安く買えても別冊がなければ、実戦へのつなぎ方を別に用意する必要があります。
また、この参考書の主役は、買った版の新しさではなく、公式や重要漢字を初見の文で使えるようにすることです。
新版を買っただけで安心せず、例文のどこを手掛かりに読んだかまで説明できる状態を目指しましょう。
⑤旧版を持っている人の買い替え判断

すでに2020年版を使っているなら、次の順で判断しましょう。
中核を学んでいる途中なら、そのまま進める
10の公式や重要漢字を覚えている途中で本を替えると、ページ番号や書き込みが変わり、かえって学習が止まることがあります。
まずは手元の一冊で、句法の判断と重要漢字を仕上げましょう。
最新形式の確認は公式問題で補う
大学入試センターは、公式サイトで過去3年分の試験問題と正解を公開しています。
旧版で知識を固めたあと、直近の公式問題で形式と時間感覚を確かめれば、どこが足りないかを具体的に判断できます。
買い替える前に、直近の共通テスト漢文を一題解くほうが、必要な対策はよく見えます。
そこで別冊の解説と現在の問題形式がかみ合わない、最新の対策を一冊の中で確認したい、と感じたら新版を検討すればよいでしょう。
反対に、公式問題まで問題なく進められるなら、旧版を使い切り、予算を過去問や必要な演習へ回す考え方も十分ありです。
⑥版名で迷わないための最終チェック

最後に、購入画面で迷ったときの確認順をまとめます。
●表紙に「パーフェクト版 共通テスト完全対応」とあるか
●ISBNが978-4-05-306084-6か
●別冊が付いているか
●旧版を持っているなら、まず直近の公式問題で不足を確認したか
これから買う人は2025年版、旧版を持つ人は公式問題を解いてから買い替え判断。
この線引きなら、無駄な買い物をしにくくなります。
なお、「パワーアップ版」やさらに古い「改訂版」は別の時期の版です。
今回の結論は、検索時に特に混同しやすい2020年の共通テスト対応版と、2025年のパーフェクト版を比べたものだと覚えておいてください。
ちなみに本の名前は、「早覚え」が覚える内容を絞る考え方、「速答法」が答えを出す手順を短くする考え方を表しています。
どちらか一方を選ぶ本ではありません(笑)。
版の違いが解決したら、次は一冊を開いて勉強を始める番です。
参考書選びを終わらせて、得点につながる一歩へ進んでいきましょう!




●正式名:漢文早覚え速答法 パーフェクト版 共通テスト完全対応
●発売日:2025年3月27日
●定価:1,540円(税込)
●公式掲載ページ数:310頁
●ISBN:978-4-05-306084-6