

高2の英語、単語帳も文法問題集も長文も全部必要に見えます。全部を同時に開けば、勉強したことになりますか?

机はにぎやかになりますが、頭の中まで整理されるとは限りません(笑)。まず学校の点を上げたいのか、受験の土台を作りたいのかを分けましょう。

両方です!欲張りでしょうか?

大丈夫。二つを同じ勉強で済ませようとせず、学校用と受験用の二本に分ければ両立できますよ。
【今回の真実】
高2英語は、全員が同じ一冊から始める教科ではありません。学校の成績を守る勉強と、受験へ向けて弱点を埋める勉強を分け、単語・文法・読解のどこで止まるかによって順番を決めましょう。
①高2英語は目的を二つに分ける
②まず一つの英文で弱点を見つける
③定期テストは学校教材を中心にする
④受験勉強は単語・文法・読解をつなぐ
⑤一週間を二本立てで回す
⑥高2のうちに自分の型を作ろう
①高2英語は目的を二つに分ける

「高2英語は何を勉強すればいいですか?」への答えは、まず目的を分けることです。
学校の定期テスト対策と、大学受験へ向けた基礎固めは、重なる部分があっても同じではありません。
定期テストでは、教科書本文、授業プリント、指定単語、学校の問題集など、範囲が決まっています。
一方の受験勉強では、今の学年より前にできた穴も含めて、初見の英文を読める力へつなげる必要があります。
ここを混ぜると、学校の提出物が終わらないまま受験参考書を眺めたり、教科書の丸暗記だけで模試に挑んだりしやすくなります。
高校の英語は、学校や教科書によって扱う順序が前後します。
「高2なら全員ここ」と決めつけず、学校の年間予定と今使っている教材を先に確認しましょう。
②まず一つの英文で弱点を見つける

教材を買い足す前に、返却された模試や実力テストから、間違えた長文を一つ選んでください。
そして、時間を気にせず一文ずつ読み直します。
大切なのは「長文が苦手」で終わらせず、最初に止まった場所を見つけることです。
●知らない単語が多くて意味がつながらない
●単語は分かるのに、主語と動詞を見つけられない
●一文ずつなら読めるが、段落の要点をまとめられない
●読めるけれど、時間内に終わらない
●文字なら分かる表現を、音で聞くと分からない
最初の項目なら単語、二つ目なら文法と英文解釈、三つ目以降なら読解量や読み方、音への慣れが主な課題です。
もちろん複数に当てはまっても構いませんが、最初の一週間は一番手前の原因から直します。
1000人以上を指導していると、「英語が全部分からない」と相談に来た生徒さんが、一文ずつ確認すると単語はかなり分かっていた、ということがあります。
その場合、単語帳を最初から増やすより、文の骨組みを取る練習へ進むほうが課題に合っています。
③定期テストは学校教材を中心にする

学校の点数を上げたいなら、最優先は範囲表と学校教材です。
市販教材は、学校教材を一度自力で解いた後に、足りない練習を補うために使います。
テスト範囲が発表されたら、「提出する」「覚える」「自力で使う」の三つに分けましょう。
提出する
学校のワークや課題は、答えを写して埋めるのではなく、締切より前に一度解き終えます。
間違いに印を付ければ、そのまま復習リストになります。
覚える
単語や熟語は、英語を見て日本語が言えるだけで終えません。
教科書本文の音声が使えるなら、音を聞く、声に出す、つづりを書くところまで確かめます。
自力で使う
文法は選択肢の記号を覚えるのではなく、「なぜその形になるのか」を短く説明します。
英作文は模範解答を読んだ後、閉じてもう一度書けるかを試してください。
学校のテストは出題のされ方に違いがあります。
前回の答案も並べ、教科書本文、文法問題、初見問題、リスニングのどこで失点したかまで見れば、次の優先順位がはっきりします。
④受験勉強は単語・文法・読解をつなぐ

受験向けの勉強は、単語、文法、読解を別々の島にしないことが大切です。
基本の順番は、単語と文法を確認しながら、短い英文で使い方を確かめ、少しずつ長文へ進む形です。
単語と文法がまだ不安なら基礎を優先し、説明できるなら英文解釈と長文へ時間を移します。
文部科学省の高等学校学習指導要領解説では、英語コミュニケーションの学習を、聞く・読む・話す・書くに関わる領域を結び付けて進める考え方が示されています。
大学入学共通テストの英語もリーディングとリスニングで実施されるため、読む練習だけに寄せすぎないことが大切です。
①意味を知らない単語を確認する
②主語・動詞と文のまとまりを取る
③段落の要点を一文でまとめる
④音声を聞き、まねして音読する
⑤内容について一文の英語で答える

この流れなら、一つの英文を語彙、文法、読解、リスニング、表現へつなげられます。
最初から難しい長文を選ばず、解説を読めば納得でき、翌日にもう一度読める程度から始めましょう。
⑤一週間を二本立てで回す

部活や学校行事で忙しい高2生ほど、毎日すべてをやろうとしないことです。
学校用と受験用を一週間の中に別々に置きます。
●平日:学校の予習・復習と小テスト準備を先に行う
●平日の短い時間:受験用の単語や音声に触れる
●休日:文法の弱点補強と英文読解をまとめて行う
●週末の最後:間違えた問題だけを再テストする
これは全員共通の時間割ではなく、予定を作るための型です。
定期テスト前は学校用を厚くし、テスト後は受験用へ戻せば構いません。
続けるコツは、時間だけでなく「何ができたら終了か」を決めることです。
「英語を一時間」では終わりが曖昧です。
「学校ワークを二ページ解いて直す」「昨日間違えた単語だけ再テストする」のように、行動で区切りましょう。
⑥高2のうちに自分の型を作ろう

高2英語で本当に作っておきたいのは、参考書の山ではなく、自分の間違いから次の勉強を決める型です。
答案を見る。
どこで止まったかを分ける。
学校用と受験用から一つずつ課題を選ぶ。
一週間後に、同じ問題を答えなしで試す。
この流れができれば、点数が思うように伸びない時も、やみくもに教材を増やさずに済みます。
英語が苦手だからといって、全部を最初からやり直す必要があるとは限りません。
止まる場所が一つ分かれば、今日やることも一つに絞れます。
高2の今なら、学校の英語を守りながら、受験の弱点も一つずつ直していけます。
まずは今日、直近の答案から一つの英文を選び、最初に止まる場所を確かめてみてください!




●学校用:次の授業・小テスト・定期テストに必要なこと
●受験用:単語・文法・英文解釈・長文・リスニングの弱点補強