

D判定でも合格者はいますし、まずは何の判定なのかを確かめよう。


共通テストと二次試験の配点、逆転に必要な点数、二段階選抜を順番に見れば判断できるよ。

【今回の真実】
共通テストのD判定は、不合格の決定通知ではありません。
ただし「逆転できるはず」と勢いだけで出願するのも危険です。
判定の種類、配点、二次試験の必要点を数字で確認して決めましょう。
①共通テストD判定でも合格はできる
最初に結論からお伝えします。
共通テストでD判定でも、志望校に合格する可能性はあります。
D判定は「不合格が決まりました」という意味ではなく、集めた成績や過去の入試結果をもとに、現時点の合格可能性を表したものだからです。
ベネッセの進研模試では、D判定は合格可能性20%以上40%未満です。
一方、河合塾の判定ではDが合格可能性35%と示されています。
つまり、「D判定=合格可能性は必ず何%」と一つの数字に決めることはできません。
どの会社の、どの判定を見ているかで意味が少し変わります。
国公立大学の一般選抜は、共通テストと大学ごとの個別試験を組み合わせて選抜するのが基本です。
共通テストで差をつけられても、二次試験の配点が高く、自分がそこで点を取れるなら逆転の余地が残ります。
反対に、共通テストの比重が高い大学では、D判定からの逆転は厳しくなります。
見るべきなのはDという一文字ではなく、何点足りず、残りの試験で何点取り返せるかです。
まず「共テ判定」と「総合判定」を分けよう
成績表には、共通テストの得点だけで出した評価と、記述模試の成績を組み合わせた総合判定が並ぶことがあります。
共通テストだけがDでも、二次試験の力を加味した総合判定は上がるかもしれません。
逆に、共通テストがDで記述模試も振るわないなら、同じDでも状況は重くなります。
最初に成績表の説明を読み、自分が見ているDが何を評価したものか確かめてください。
②D判定で出願してよい人・見直したい人
D判定で第一志望へ挑戦するかは、本人の気持ちだけでも、判定だけでも決められません。
ここまで目標にしてきた大学ですから、判定を見た瞬間に簡単に気持ちを切り替えられないのは当然です。
焦ってその日のうちに結論を出さなくても大丈夫ですよ。
次の条件を一つずつ確認しましょう。
出願を前向きに考えやすいケース
●二次試験の配点が高い
●二次試験の科目が自分の得意科目と合っている
●過去問で合格に必要な水準へ届く見込みがある
●私立大や後期日程など、別の進学先も現実的に確保している
この条件がそろうほど、D判定でも挑戦に筋が通ります。
特に大切なのは、「二次が得意な気がする」ではなく、時間を計って解いた過去問の点数で確認することです。
挑戦してよいD判定とは、逆転の道筋を点数で説明できるD判定です。
志望校の見直しを考えたいケース
●共通テストの配点が高く、すでに大きな差がある
●二次試験でも必要点に届く見込みが薄い
●二次試験に苦手科目があり、短期間での改善が難しい
●その大学へ出願すると、他の現実的な受験機会を失う
この場合は、志望校を変えることも立派な受験戦略です。
「第一志望を変えたら逃げ」と考える必要はありません。
大切なのは大学名を守ることではなく、自分が納得できる進路へ進むことです。
ただし、下げれば必ず安全になるわけでもありません。
科目、配点、過去の合格ライン、学びたい内容まで確認して候補を比べましょう。
③逆転に必要な二次試験の点数を計算しよう
ここが出願判断の中心です。
大学の募集要項と入試結果を開き、次の順番で数字を並べます。
●過去の合格最低点や合格者平均点を確認する
●合格の目安点から、自分の共通テスト換算点を引く
●出てきた点数を二次試験の満点で割り、必要な得点率を出す
計算式にすると、次の形です。
「二次試験で必要な点数=合格の目安に置く総合点-自分の共通テスト換算点」ここで過去の合格最低点ぴったりを目標にするのは少し怖いところです。
年度によって問題の難しさや志願者の動きが変わるため、最低点は合格を保証する線ではありません。
少し余裕を持たせて考えましょう。
次に、直近数年分の過去問を本番と同じ時間で解きます。
採点基準が公開されていない記述問題は、学校や塾の先生にも見てもらってください。
必要な得点率と、過去問で実際に取れる得点率を比べると、「逆転できそう」が現実的か見えてきます。
一度だけ高得点が出た場合は要注意です。
相性のよい年度だった可能性もあるため、複数年で安定して届くかを見ましょう。
届かない場合も、あと何点をどの大問で上積みするかまで分ければ、残り期間にやることがハッキリします。
④出願前に見落とせない3つの注意点
1.二段階選抜の有無
大学によっては、共通テストの成績で二次試験の受験者を絞る二段階選抜があります。
二次試験で逆転する力があっても、第一段階を通れなければ、その力を発揮する場に進めません。
予備校の予想だけで決めず、その年度の大学の募集要項で実施条件を確認しましょう。
2.リサーチ後に志願者は動く
自己採点集計の判定を材料に、出願先を変える受験生もいます。
そのため、リサーチ時点の志望者分布と最終的な出願状況が同じになるとは限りません。
倍率の途中経過だけを見て慌てて動くより、自分の必要点と二次力を判断の軸にしましょう。
3.挑戦校と進学先の確保をセットで考える
D判定の大学へ挑戦すること自体は悪くありません。
ただし、浪人を避けたいのか、第一志望以外なら浪人も考えるのかで、取れるリスクは変わります。
前期だけを単独で考えず、後期、公立大中期、私立大の一般方式や共通テスト利用まで一枚の受験日程に並べてください。
合格可能性だけでなく、「合格したら本当に進学するか」も家族で確認しておくと、出願後に迷いにくくなります。
⑤出願を決めたら判定ではなく答案を見る
D判定を見ると、何度もリサーチ画面を開きたくなるかもしれません。
でも、判定を見直しても点数は増えません(笑)。
出願方針を決めたら、次に見るべきものは自分の答案です。
共通テスト模試でD判定だった場合は、失点を次の三つに分けてください。
●知識がなくて解けなかった
●知識はあったが、資料や文章を読み違えた
●時間不足やマークミスで落とした
原因が違えば、対策も変わります。
知識不足なら該当単元へ戻り、読み違いなら根拠へ線を引く練習をし、時間不足なら大問ごとの時間配分を決めます。
本番後のリサーチでD判定だった場合は、共通テストの反省に何日も使わず、二次試験へ切り替えましょう。
過去問で必要点との差を測り、伸ばしやすい大問から優先します。
D判定は、諦める命令でも、挑戦を勧める合図でもありません。
今の位置を知らせる材料の一つです。
配点と過去問を使えば、出願する理由も、変更する理由も、自分の言葉で説明できるようになります。
不安がゼロになってから決めようとすると、なかなか決まりません。
数字を確認し、家族や学校の先生とも相談し、納得できる選択をしてください。
決めた後は、その選択を正解にするための勉強へ進みましょう!









