

先生、共テ漢文の参考書を調べたら、候補が多すぎて本棚だけが受験生になりそうです……。

本棚が合格してもステコは合格できないぞ(笑)。大事なのは、人気順ではなく今の自分が止まる場所で選ぶことだよ。

では、とりあえず有名な本を全部買う作戦は中止ですね。何を基準に1冊を決めればいいですか?

訓読、句法・語彙、共テ形式のどこで困っているかを確かめよう。今日はタイプ別に、選び方と使い方まで説明します!
【今回の真実】
共テ漢文の参考書は、有名な本を何冊も集めるより、自分の失点原因を直す1冊を選ぶことが大切です。1冊を閉じても説明できるまで使い、最後は公式問題で仕上がりを確かめましょう。
①共テ漢文の参考書は、まず1冊を役割で選ぼう
②買う前に3問で自分の詰まりを診断しよう
③タイプ別!共テ漢文に使いやすい参考書4冊
④参考書を得点に変える4段階の使い方
⑤2冊目より先に公式問題で卒業判定をしよう
①共テ漢文の参考書は、まず1冊を役割で選ぼう

結論から言うと、共テ漢文の参考書は最初から何冊も必要ありません。
今の自分に足りない役割を担う1冊を選び、その1冊を問題の中で使える状態にすることが先です。
令和9年度共通テストの国語は200点で、漢文は45点です。
決して小さくない配点ですが、だからといって分厚い本を何冊も終える競争ではありません。
共テ漢文で必要な教材の役割は、大きく次の3つに分かれます。
●返り点や書き下し、句法、重要語を入れる「基礎」
●主語の省略や選択肢の比べ方を学ぶ「共テ型の解法」
●時間を意識して初見文を解く「実戦演習」
ここを混ぜて考えると、「有名な本を買ったのに難しい」「句法は覚えたのに点が取れない」というズレが起きます。
参考書の良し悪しより、今の自分に必要な役割と合っているかどうかが大事なんですね。
②買う前に3問で自分の詰まりを診断しよう

では、手元の漢文問題を1題出して、次の3問に答えてみてください。
質問1 返り点どおりに書き下せる?
レ点や一二点で読む順番が崩れたり、再読文字で止まったりするなら、共テ専用の解法本へ急ぐ段階ではありません。
まずは学校の教科書や副教材で訓読の基本を戻し、基礎を丁寧に扱う参考書を選びましょう。
質問2 重要句法の根拠を言える?
反語を「いや、~ない」と訳せても、本文のどの字が反語の目印なのか説明できないなら、知識がまだ不安定です。
句法の形、読み、意味を例文と一緒に練習できる本が合います。
質問3 本文は読めるのに選択肢で迷う?
書き下しと現代語訳はできるのに正解を絞れないなら、足りないのは句法集ではなく共テ型の演習です。
人物関係、主語の省略、傍線部の理由、選択肢の言い換えを扱う本へ進みましょう。
3問のうち最初に「できない」となった場所が、次に選ぶ参考書の役割です。
全部できるなら、新しい参考書を買わずに共通テスト形式の問題や過去問へ進んで大丈夫です。
③タイプ別!共テ漢文に使いやすい参考書4冊

ここでは役割の違う4冊を紹介します。
4冊全部をやるリストではありません。
自分の弱点に合う1冊を選ぶための候補です。
短く基礎を整理したいなら『漢文早覚え速答法』
『漢文早覚え速答法 パーフェクト版』は、10の「いがよみ」公式と「コレだけ漢字91」で知識を絞り、共通テスト対策の別冊も付いています。
漢文に使える時間が限られ、句法と重要漢字をコンパクトに整理したい人に向きます。
一方、返り点からほとんど分からない人は、先に教科書の例文で読み順を確認してから入るほうが進めやすいでしょう。
句法を丁寧に固めたいなら『漢文ヤマのヤマ』
『漢文ヤマのヤマ パーフェクト版』は、66の重要句法を解説と演習ドリルで学び、巻末に問題演習5回分を収録しています。
学校で習った句法がバラバラになっていて、例文と問題を往復しながら整理したい人に合います。
すでに主要句法を説明できる人には、基礎部分が多く感じられるかもしれません。
本文は読めるのに正解できないなら『共通テスト漢文のスゴ技』
『改訂版 最短10時間で9割とれる 共通テスト漢文のスゴ技』は、句形だけでなく、主語・目的語、反語・二重否定、説明問題などを10時間の構成で扱います。
共テ型の設問で迷いやすく、読み方から選択肢の処理へつなげたい人向けです。
なお、書名の「9割」は全員の得点を保証する意味ではありません。
初見問題の量を確保したいなら『まずはここから!』
河合出版の『まずはここから! 共通テスト完全攻略 漢文』には、本番を想定した12題と、基本句形・重要表現・重要漢字のまとめがあります。
句法を一通り学び終え、初見文を解きながら穴を見つけたい人に向きます。
まだ書き下しで止まる人が、最初の1冊として問題演習だけを進めるのは少し苦しいでしょう。
知識を短く整理したい→早覚え速答法
句法を丁寧に学びたい→ヤマのヤマ
共テ型の解き方を知りたい→スゴ技
初見問題を増やしたい→まずはここから!
④参考書を得点に変える4段階の使い方

どの本を選んでも、読むだけでは得点になりません。
次の4段階で進めてください。
1 例文で根拠を確認する
句法なら、意味だけでなく目印となる漢字、読み方、書き下し、現代語訳をつなげます。
解法なら「なぜその選択肢を消せるのか」まで解説で確認しましょう。
2 本を閉じて再現する
解説を見て分かった直後は、誰でも分かった気になります。
本を閉じ、白紙に書き下しと訳を書けるか、口頭で根拠を説明できるかを試してください。
3 別の問題で使う
同じ例文を覚えただけでは、初見文で知識を見つけられるとは限りません。
章末問題や学校の問題集で、語順や人物が変わっても使えるか確認します。
4 誤答を4種類に分ける
間違いを「訓読」「句法・語彙」「本文理解」「選択肢」の4つに分けましょう。
原因が分かれば、参考書の戻るページも決まります。
「何周したか」より、「本を閉じても根拠を説明できるか」が仕上がりの基準です。
線を引いて満足するより、閉じて言えるかを試す。
地味ですが、このひと手間が参考書を得点へ変えます。
⑤2冊目より先に公式問題で卒業判定をしよう

1冊を終えたら、すぐ別の参考書を買う前に実際の共通テスト問題を解きましょう。
大学入試センターの公式サイトでは、過去3年分の試験問題を確認できます。
参考書の卒業判定は、目次を最後まで読んだ日ではなく、初見の共テ問題で学んだ知識を使えた日です。
時間を測って漢文を解き、正解数だけでなく、迷った理由もメモしてください。
●返り点や句法で止まった→今の基礎参考書へ戻る
●本文は読めたが選択肢で負けた→共テ型の解法本や演習本を足す
●漢文は解けたが国語全体で時間不足→国語1科目を通して時間配分を練習する
この確認をすれば、2冊目が本当に必要か分かります。
逆に、苦手が見えないまま似た参考書を増やすと、同じ内容を読み直すだけになりがちです。
新しい本でなければ直せない弱点ですか?今の本の解き直しや公式問題の復習で直せるなら、買い足さなくて大丈夫です。
共テ漢文の参考書選びは、難しく考えすぎなくて構いません。
自分が止まる場所を見つけ、そこを直す1冊を選び、閉じて再現し、公式問題で試す。
この順番なら、本棚ではなくあなた自身がきちんと受験生として育っていきますよ!




参考書は人気順ではなく、基礎・共テ型の解法・実戦演習のどこが不足しているかで選びましょう。