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勉強お役立ちコラム

成績がオール3なら何を変える?4に近い教科を見つける3手順

母親と制服姿の中学生の娘が、明るいリビングで通知表を広げて落ち着いて相談している様子

ステオ
ステオ

通知表が全部3でした。数字がきれいにそろったので、これはコンプリートボーナスがありますか?

野口先生
野口先生

残念ながら、通知表にボーナス機能はないね(笑)。でも、全部ダメという意味でもないよ。

ステオ
ステオ

じゃあ、安心して全部そのままでも大丈夫ですか?

野口先生
野口先生

そこも少し違う(笑)。同じ3でも、4まであと一歩の教科と、まず基礎を固めたい教科があるんだ。最初に上げる一教科を探してみよう!

【今回の真実】

成績がオール3でも、学力も課題も九教科すべて同じとは限りません。安心か危険かを一言で決めるより、観点別評価と答案を見て「4に近い3」を一教科見つけることが、現実的な第一歩です。

 

①成績がオール3でも、悪いと決めなくていい

通知表を手にした制服姿の中学生の息子と、腕を組んで落ち着いて話を聞く父親が自宅で向き合っている様子

結論から言うと、成績がオール3だからといって「勉強ができていない」と決める必要はありません。
文部科学省は、中学校の評定3を、教科の目標に照らして「おおむね満足できる」状況と位置づけています。

つまり、それぞれの教科で基本となる目標にはおおむね届いている、という評価です。
2や1が並んでいる状態と同じように考えて、いきなり教材や塾を全部変える必要はありません。

一方で、3は最高評価でもありません。
9教科すべてが3なら、評定をそのまま足した素内申は27点です。

ここで大切なのは、27という数字を見て安心しきることでも、慌てることでもありません。
「どの3なら、次に4へ動かせそうか」を調べることです。

オール3を見た最初の考え方

全部悪い、とまとめない。
全部普通、と止めない。
まず一教科だけ、中身を見る。

 

②オール3だけでは順位も実力も決まらない

同じ制服を着た中学生たちが、朝の校門を抜けてそれぞれ違う方向へ歩いていく様子

「5段階の真ん中だから、学年でも真ん中くらい」と考えたくなりますよね。
しかし、現在の中学校の評定は、教科の目標に照らした到達状況を総括するもので、クラス内順位をそのまま示す数字ではありません。

そのため、オール3だけを見て、学年順位や模試の偏差値を一つに決めることはできません。
同じオール3でも、定期テストでは安定している生徒もいれば、得意教科と苦手教科がたまたま3に集まっている生徒もいます。

高校受験でも、内申の使い方は地域や学校によって異なります。
オール3から受験校を考えるときは、通知表だけで校名を決めず、地域の最新の換算方法、模試、過去問を合わせて見ましょう。

この記事では、偏差値や行ける高校の一覧ではなく、今ある成績表を次の学期の改善へつなげる方法に絞ります。
受験の心配があるときほど、まず「数字の評価」と「次に変える行動」を分けると整理しやすくなりますよ。

 

③同じ3でも、中身は教科ごとに違う

制服姿の女子中学生が黒板の図を指しながら数学の考え方を説明し、教科担当の先生がうなずいて聞いている様子

中学校の学習評価は、次の3観点で整理されています。

●知識・技能
●思考・判断・表現
●主体的に学習に取り組む態度

そして、評定の適切な決定方法は各学校が定めます。
ですから、数学の3と国語の3は、同じ数字でも不足している材料が同じとは限りません。

数学は計算の知識・技能が安定している一方、文章題で考え方を書き表すところに課題があるかもしれません。
国語はテストの知識問題が取れていても、記述や振り返りで学びを言葉にするところが弱いかもしれません。

また、「主体的に学習に取り組む態度」は、挙手の回数やノートの見た目だけを指すものではありません。
粘り強く取り組み、自分の学習を調整しようとしているかを見る観点です。

答えを写して提出を終えるのと、間違いを直して次に生かすのとでは、学習の中身が違いますよね。
オール3を上げる鍵は、勉強時間を一律に増やすことではなく、教科ごとの不足を見つけることにあります。

 

④4に近い教科を見つける3手順

通知表・返却された答案・ワーク・評価資料を机に並べ、付箋を貼りながら見比べている中学生の手元

では、最初にどの教科を動かすか、3手順で調べていきましょう。

手順1 通知表と学校の評価資料を並べる

まずは通知表の観点別評価を見ます。
学校によって表示方法は異なりますが、A・B・Cや項目別の印があれば、どの観点が高く、どこに課題があるかを確認します。

生徒手帳、学習の手引き、シラバスなどに評価方法が載っていれば、それも並べましょう。
評定3という結果だけでなく、何を材料に決めた3なのかを見るのが出発点です。

手順2 テストと提出物で「あと一歩」を探す

定期テスト、小テスト、レポート、ワーク、実技課題、振り返りを見直します。
ここで探すのは、最も低い教科ではありません。

●間違いの原因が一つに絞れそう
●未提出や空欄が少なく、直せば成果を示せそう
●先生のコメントに改善点が具体的に書かれている

このような教科は、次の行動が見えやすい教科です。
得意だから、好きだから、という理由だけで選ぶよりも、評価材料を見て選ぶほうが確かです。

手順3 教科担当へ3つ質問する

資料だけでは4との境目が分からないときは、先生へ聞いて構いません。

先生への質問

●今回、3になった主な理由はどの観点ですか?
●その観点は、どのテストや課題で評価されましたか?
●次の評価までに、どんな成果を示せば4へ近づけますか?

「どうすれば成績が上がりますか?」だけより、先生も具体的に答えやすくなります。
4に近い教科とは、簡単な教科ではなく、次に直す場所がはっきりしている教科です。

 

⑤最初の一教科は、小さな行動で4へ近づける

中学生が数学のワークの間違いを色を分けて直し、途中の考え方を書き足している手元の接写

教科が決まったら、「もっと頑張る」ではなく、評価材料と結びついた行動を一つ決めます。

知識・技能が課題なら、ワークの間違いを原因別に分け、翌日に答えを見ずに解き直します。
思考・判断・表現が課題なら、記述問題で根拠や途中の考えを一行加える練習をします。
主体的に学習に取り組む態度が課題なら、返された課題の直しと振り返りまで終えて提出します。

九教科を同時に変えるより、まず一教科、一観点、一行動に絞りましょう。
やることが具体的なら、できたかどうかを自分でも確かめられます。

これまでの指導でも、成績表を見て「あれもこれも」と始めた生徒ほど、毎日の行動がぼやけてしまう傾向があります。
一方で、最初の一教科を決めると、解き直しや質問の仕方がほかの教科にも移りやすくなります。

これは劇的な裏技ではありません。
しかし、次の通知表まで続けられる小さな行動こそ、評定を動かす土台になります。

 

⑥保護者は数字より変えられる行動を見る

私服の中学生の娘と母親がソファに並んで座り、成績表を見ながら次にできることを一緒に話している様子

お子さんの成績がオール3だと、「このままで高校は大丈夫?」と心配になるのは自然なことです。
ただ、通知表を開いた直後に「全部3じゃない」と責めると、本人には九教科すべてを否定されたように聞こえることがあります。

まずは、「どの教科なら次に動かせそう?」と一緒に材料を見るところから始めてください。

「数学の思考・判断・表現を上げるために、文章題の途中式を残す」まで決まれば、声かけも具体的になります。
「勉強したの?」ではなく、「昨日決めた一問の解き直しはできた?」と聞けますね。

オール3は、子どもの能力を一言で決める成績ではありません。
今の学習を九つの教科で見直せる、大きなヒントです。

全部を一気に4へ上げようとせず、4に近い3を一つ見つける。
その一歩から、次の成績表の見え方は変わっていきますよ!