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勉強お役立ちコラム

数学のたすき掛けのやり方は4手順!真ん中だけ足し算と覚えれば迷わない

自宅のテーブルで、高校生がノートの因数分解の式を指しながら講師に説明して笑顔になっている様子

ステコ
ステコ

先生、たすき掛けの線は書けるんです。でも数字を置くと、毎回たすきが絡まります……。


野口先生
野口先生

数学のたすきに結び目はないよ(笑)。見る場所を「最初・最後・真ん中」の順に固定すれば大丈夫!


ステコ
ステコ

数字をひらめきで置くんじゃないんですか?


野口先生
野口先生

ひらめきではなく条件探しです。例題を一緒に4手順でほどいていこう!

【今回の真実】

たすき掛けは数字当てではなく、「最初と最後は掛け算、真ん中は斜めの積の足し算」という条件探しです。4手順で候補を並べ、最後に展開して元の式へ戻れば、自分で正誤まで確かめられます。

 

①数学のたすき掛けとは?使う場面を先に確認

明るい図書室で、制服姿の高校生が数学の教科書の因数分解のページを指でたどりながら式の形を確認している様子

たすき掛けは、高校数学Ⅰの「数と式」で学ぶ因数分解の方法です。
たとえば、3x²+5x-2を、(3x-1)(x+2)のような一次式の積へ直すときに使います。

ただ線を斜めに引くテクニックではありません。
(px+q)(rx+s)を展開すると、prx²+(ps+qr)x+qsになります。
たすき掛けは、この展開を逆向きにたどり、p、q、r、sに入る数を探しているのです。

つまり、二次の係数はp×r、定数項はq×s、真ん中の係数はp×s+q×rになる組を見つければOKです。

ただし、二次式を見たら何でもすぐにたすき掛け、ではありません。
最初に共通因数でくくれないか、x²+2xy+y²のような公式がそのまま使えないかを確認しましょう。
そのどちらでもない整数係数のax²+bx+c型なら、たすき掛けを考えるとスムーズです。

使う前の確認順

●共通因数でくくれる?
●因数分解の公式がそのまま使える?
●難しければ、たすき掛けで因数の組を探す

 

②たすき掛けのやり方を4手順で理解しよう

方眼紙の上に4枚の色付きカードを二段に並べ、鉛筆で対角線を引いてたすき掛けの配置を作っている生徒の手元

例題として、3x²+5x-2を因数分解してみましょう。

たすき掛けのやり方は、次の4手順で整理できます。

手順1:二次の係数になる2数を左へ置く

x²の係数は3です。
掛けて3になる「3と1」を、左上に3、左下に1と置きます。

手順2:定数項になる2数を右へ置く

定数項は-2です。
掛けて-2になる組は、1と-2、または-1と2です。
今回は右上に-1、右下に2を置いてみます。

ノート上の配置

上の段:3  -1
下の段:1   2

手順3:斜めに掛け、2つの積を足す

左上の3と右下の2を掛けると6です。
左下の1と右上の-1を掛けると-1です。
6+(-1)=5となり、真ん中の5xの係数と一致しました。

斜めの積の和が真ん中の係数になれば、その配置が当たりです。

手順4:横の段をそのまま括弧にする

上の段「3、-1」から(3x-1)、下の段「1、2」から(x+2)を作ります。
したがって、答えは次のとおりです。

3x²+5x-2=(3x-1)(x+2)

対角線の数を括弧に入れるのではなく、横一段ずつ括弧にするのが最後のポイントですよ。

 

③符号と組み合わせを早く見つけるコツ

机の上で青と赤の丸いコマを二段に並べ、白い糸を斜めに交差させてたすき掛けの符号の組み合わせを表した様子

やり方は分かっても、候補がなかなか当たらないことがあります。
そこで、まず左側の二次の係数は正の数どうしで考え、右側の符号を定数項から絞りましょう。

●定数項が正:右側の2数は同符号
●定数項が負:右側の2数は異符号

さらに定数項が正で真ん中の係数も正なら、右側はまず正・正を試します。
定数項が正で真ん中の係数が負なら、負・負を試します。

定数項の符号で「同符号か異符号か」を決めるだけでも、試す組み合わせをかなり減らせます。

定数項が負のときは、斜めの積のうち絶対値が大きいほうに、真ん中の係数と同じ符号を付けると見つけやすくなります。
たとえば6x²+x-2なら、(3x+2)(2x-1)です。
斜めの積は-3と4で、和が1になります。

最初の配置で合わなければ、右側の上下を入れ替え、それでも違えば左側の因数の組を変えましょう。
「外れた=分からない」ではなく、「この組ではないと一つ分かった」と考えれば大丈夫です。

 

④たすき掛けがうまくいかない原因と直し方

消しゴムの跡が残る方眼ノートに赤鉛筆と、確認項目を表すチェック印入りの3色カードを並べた机の上

たすき掛けでのミスは、計算力より確認する場所の混同から起こりがちです。

真ん中も掛け算だと思っている

二次の係数と定数項は縦の掛け算ですが、真ん中の係数は斜めに掛けた2数の和です。
「最初は掛ける、最後も掛ける、真ん中だけ足す」と声に出して確認してみましょう。

符号を後から付けている

先に数字だけ合わせ、最後に何となくマイナスを付けると崩れます。
候補を置く時点で、積が定数項の符号になるようにしてください。

正しい組がないのに探し続けている

整数の範囲できれいに因数分解できない二次式もあります。
候補を一通り試しても合わないなら、問題の写し間違いがないか、共通因数や別の公式を見落としていないかを確認しましょう。

答えを書いたら展開し、二次の項・真ん中の項・定数項がすべて元に戻るか確認しましょう。

最後に多いミス

たすき掛けの対角線ではなく、横に並んだ数を一つの括弧へ入れます。答えを書いた直後に一度展開すれば、括弧の作り方や符号のミスを見つけられます。

 

⑤練習問題でやり方を定着させよう

自宅のテーブルでタイマーを横に置き、方眼の問題用紙にたすき掛けの計算を書き込んでいる私服の高校生

説明を読んだだけでは、「分かった」と「自力でできる」の間にまだ距離があります。
次の3問を、答えを見ずにノートで解いてみましょう。

●問題1:2x²+7x+3
●問題2:3x²-x-2
●問題3:6x²+11x+3

最初は、二次の係数と定数項の因数を横にメモしてから配置して構いません。

正解した問題も、展開して元の式へ戻るところまでを1セットにしましょう。

答え

●問題1:(2x+1)(x+3)
●問題2:(3x+2)(x-1)
●問題3:(3x+1)(2x+3)

間違えたら、すぐ答えを丸写しする必要はありません。
「縦の積は合っていたか」「斜めの積の和は真ん中の係数か」「横一段で括弧を作ったか」の3点を順に見直しましょう。
どこでずれたか分かれば、次の問題で直せます。

 

⑥まとめ:最後は展開して確かめよう

教室の窓際で、制服姿の高校生が検算を終えた方眼ノートを手に持ち、うれしそうに見返している様子

たすき掛けは、勘で4つの数を当てる方法ではありません。

●二次の係数になる2数を左へ置く
●定数項になる2数を右へ置く
●斜めの積の和が真ん中の係数になるか確かめる
●横一段ずつ括弧にして、展開で検算する

この順序を毎回変えずに書けば、最初は少し時間がかかっても、候補の見つけ方がだんだん見えるようになります。

迷ったときは「最初と最後は掛け算、真ん中は斜めに掛けて足し算」へ戻ってください。

一度で当たらなくても、それは失敗ではなく候補を一つ消せたということです。
まずは上の3問を、途中の配置と検算まで省略せずに解いてみましょう!

 

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