

中学英語のテストを探したら、単語クイズも入試問題も出てきたよ。どれを解けばいいの?

まず「何を確かめたいか」を決めよう。同じ英語でも、測っている力がかなり違うんだ。

とりあえず一番短いテストを選ぶ作戦は?

気持ちはよく分かるけれど、それだと「短いテストを選ぶ力」しか測れないかもしれないね(笑)。今日は目的に合う選び方から説明しよう!
【今回の真実】
中学英語のテストは、学校の範囲確認、学年を越えた実力診断、検定対策、スピーキング確認で選ぶ問題が変わります。点数だけで一喜一憂せず、間違いを次の勉強へつなげてこそテストを受ける意味が生まれます。
①中学英語のテストは目的を決めてから選ぼう

「中学英語のテストをやってみよう」と検索したとき、単語の小テストから高校入試形式の問題まで出てきて迷った方も多いでしょう。
ここで最初に知ってほしいのは、中学英語の力を一枚ですべて測れるテストはないということです。
まずは次のどれを確かめたいのか、一つ選んでください。
●次の定期テストで点を取りたい
●中学で習った英語がどこまで身に付いたか知りたい
●英検の受検級を決めたい
●聞く力や話す力まで試したい
定期テスト対策なら、学校の範囲表、授業プリント、教科書、学校ワークが出発点です。
学校ごとに範囲も出題の仕方も違うため、ネット上の総合問題だけで代用しようとするとズレやすくなります。
一方、学年を越えた実力を知りたいなら、初めて見る文章や音声を含む総合問題が向いています。
英検の準備なら英検の形式、話す力の確認なら音声で答える問題を選ぶ必要があります。
指導をしていると、たくさんの無料問題に手を出しているのに、学校の点数へつながらない生徒もいます。
努力が足りないのではありません。
目的とテストの種類が合っていないだけ、ということがよくあるんですね。
「何点取りたいか」より先に「何の力を測りたいか」を決める。
これが、テスト選びで迷わない一番大切な基準です。
②無料で使える公式問題はこの3種類

ネットには便利な問題サイトがたくさんありますが、最初の一回は出題者や範囲が明確な公式問題を使うと安心です。
中学英語を広く試すなら全国学力・学習状況調査
国立教育政策研究所のサイトでは、令和8年度の中学校英語について、「聞くこと」「読むこと、書くこと」「話すこと」の調査問題に加え、正答例と解説資料が公開されています。
単語や文法だけでなく、英語から必要な情報を取ったり、自分の考えを表したりする問題にも触れられます。
中学英語を広く見直したいときの実力確認に向いています。
検定に挑戦するなら英検の過去問
日本英語検定協会は、5級を中学初級、4級を中学中級、3級を中学卒業程度の目安として案内し、各級の過去問を公開しています。
ただし、学年と級が必ず一対一で対応するわけではありません。
受けたい級の問題を一度解き、語彙、読解、リスニングのどこで止まるかを見る材料にしましょう。
話す力を試すならESAT-Jの公開問題
東京都のTokyo GLOBAL Student Naviでは、中学校英語スピーキングテストの過去問題、解答例、採点基準が公開されています。
録音や自動採点はできませんが、画面や音声に合わせて実際に声を出す練習ができます。
文法問題は解けるのに、とっさに英語が出てこない人にはよい確認になります。
有名なテストを選ぶのではなく、自分の目的と出題範囲が一致するものを選びましょう。
③実力が見える解き方にもコツがある

せっかくよい問題を選んでも、解き方がいつもの練習と同じでは、今の実力が見えにくくなります。
最初の一回は、次の条件を決めてから始めましょう。
●答えや教科書を見ない
●制限時間を決める
●分からない問題で止まり続けず、最後まで進む
●リスニングは巻き戻さず、指定された回数で聞く
●英作文やスピーキングも空欄にせず、今の力で答える
練習中なら辞書を使っても構いません。
しかし実力確認の日だけは、助けを外して解く必要があります。
途中で答えを見て90点だった結果と、何も見ずに取った60点では、次の勉強に使えるのは後者です。
実力テストの目的は、立派な点数を作ることではなく、まだ一人でできない場所を見つけることです。
点数が低くても落ち込む必要はありません。
直す場所を早く見つけられた、と考えればよいのです。
そして、問題名、実施日、かかった時間、点数は小さくメモしておきましょう。
同じ条件で解き直したときに、前回との違いが分かります。
④点数より先に間違い方を分けよう

文部科学省の中学校学習指導要領解説では、英語を「聞くこと」「読むこと」「話すこと[やり取り]」「話すこと[発表]」「書くこと」の五つの領域で捉えています。
(参照:中学校学習指導要領解説 外国語編)
つまり、文法の四択で高得点を取ったからといって、英語全体に穴がないとは限りません。
答案を返されたら、まず間違えた問題がどの力を使うものだったかを見ます。
次に、間違えた理由を次の四つへ分けてください。
●知識不足:単語の意味や文法の形を知らなかった
●再現不足:解説を読めば分かるが、自力では答えを出せなかった
●技能の不足:読めるけれど聞き取れない、書けるけれど話せない
●実戦上のミス:時間不足、読み違い、見直し不足があった
たとえば現在完了の問題を間違えたとしても、文法を知らなかったのか、語順を自力で作れなかったのかで復習は変わります。
原因を分けずに問題集を最初から全部やり直すと、時間がかかるわりに本当に弱い所が残りがちです。
点数は結果、間違い方は次の勉強を決める案内図です。
まず最も多かった一種類に絞れば、何から直すかがはっきりします。
⑤テスト後の復習を4手順で進めよう

最後に、テストを受けっぱなしにしないための流れをまとめます。
手順1 間違いを一種類に絞る
前の見出しで分けた四つの理由から、最も多かったものを一つ選びます。
手順2 必要な所だけ戻る
知識不足なら教科書や単語帳、再現不足なら例文と基本問題、技能不足なら音声や発話練習へ戻ります。
時間不足なら、時間を測った短い演習が必要です。
手順3 答えを閉じて解き直す
解説を読んで「分かった」で終わらず、何も見ずにもう一度答えます。
英作文なら書く、スピーキングなら実際に声を出すところまでやりましょう。
手順4 日を空けてもう一度試す
その場で正解できても、答えを覚えているだけかもしれません。
数日空けて、同じ問題または同じ範囲の別問題を解けば、身に付いたかを確かめられます。
テストは点数を受け取って終わるイベントではなく、次に直す一か所を決める道具です。
中学英語は単語、文法、読む、聞く、書く、話す力がつながっています。
全部を一度に直そうとせず、今回のテストで最初に止まった所から一つずつ進めてください。
目的に合うテストを選び、間違いを自力で正解できる状態へ変える。
この一周を繰り返せば、次に問題を解くときには「前よりできる」がきちんと増えていきますよ!




学校の点数を上げたい→自校の範囲表と学校教材
中学英語を広く試したい→全国学力・学習状況調査
検定形式を試したい→英検の過去問
話す力を試したい→ESAT-Jの公開問題