

先生、Vもぎの成績表が出ました。判定のアルファベットが大きすぎて、ほかの数字が目に入りません!

成績表のアルファベットには、たしかに視線を吸い込む力があるな(笑)。でも、判定はゴールではなくて現在地だよ。

じゃあ、判定を見て一喜一憂する会は早めに閉会していいんですね?

閉会でOK!次は、志望校との差と、次回なら取れそうな問題を見る会を始めよう。成績表を勉強の作戦表に変える読み方を説明するね。
【今回の真実】
v模擬の成績表は、判定の良し悪しを眺めて終わる紙ではありません。志望校との差を確かめ、学力分析表とまとめ答案から「次に取る一問」を選べば、返却された日から具体的な受験勉強へ変えられます。
①v模擬の成績表はこの順番で見る

まず、検索では「v模擬」と書かれることがありますが、この記事で扱う正式な試験名は、進学研究会が実施する「Vもぎ」です。
中学3年生が高校入試に向けて受ける模擬テストで、この記事では別会社が各地域で実施する「Vもし」や「V模試」は対象にしていません。
さっそく結論です。
成績表は、次の順番で見てください。
いきなり判定だけを見ると、「よかった」「もう無理だ」の二択になりがちです。
でも、模試の目的は気分を決めることではありません。
成績表の役目は、志望校を諦める理由を探すことではなく、次に直す場所を見つけることです。
判定から入り、最後は必ず一問単位まで下りる。
これが、結果を成績アップにつなげる基本の読み方です。
②受けたVもぎの種類と登録内容を確認する

進学研究会の公式案内では、Vもぎは「都立Vもぎ」「県立Vもぎ」「都立自校作成対策もぎ」「私立Vもぎ」に分かれています。
同じVもぎでも、対象にする高校や成績表の項目は完全に同じではありません。
まず成績表の上部を見て、自分がどの種類を受けたのか確認しましょう。
次に、氏名、受験回、志望校、登録した評定や内申に関する欄など、判定の前提になった情報を確かめます。
志望校や入力値が実際と違えば、表示された判定だけを見て悩んでも仕方がありません。
判定を見る前に「何を受け、どの情報で判定されたか」をそろえるのが先です。
個人で申し込んだ場合、公式サイトではマイページからWeb成績表を閲覧でき、PDFでのダウンロードにも対応しています。
Web成績の「志望校の診断」には、得点を変えて試せる期間限定の再判定モードも案内されています。
利用できる時期は限られるため、表示されていたら「何点増えると判定がどう動くか」を確かめる材料にしましょう。
ただし、再判定で数字を動かすだけでは成績は上がりません(笑)。
「その追加点を、どの教科のどの問題で作るか」まで決めて初めて作戦になります。
③判定と偏差値は役割を分けて読む

判定と偏差値は、似ているようで見る役割が違います。
判定は、登録した志望校に対する現在の距離を見るものです。
一方、偏差値は、同じ模試を受けた集団の中での位置を確かめる数字です。
そのため、偏差値だけを見て「高い・低い」と決めるより、志望校の目標とどれくらい差があるかを見るほうが実用的です。
また、一回の結果には、出題単元との相性、時間配分、体調、ケアレスミスも表れます。
前回より下がったからといって、学力全体が同じだけ落ちたと即断する必要はありません。
複数回受けているなら、同じ種類のVもぎで推移を見ましょう。
判定は進路をその場で決定する命令ではなく、今の条件で志望校までの距離を測った結果です。
低い判定だったときほど、「無理だった」で終わらず、教科別の差へ進みます。
5教科全体で考えると大きな差に見えても、教科ごとに分け、さらに問題数へ分けると、次の一手が見えやすくなります。
保護者の方も、最初のひと言を「なんでこの判定なの?」ではなく、「次はどの問題なら取れそう?」に変えてみてください。
責められている空気が消えると、お子さんも答案を一緒に見やすくなります。
反対に良い判定でも安心して閉じるのはもったいないです。
たまたま正解した問題や、時間ぎりぎりだった教科があれば、次回も同じ結果になるとは限りません。
良い結果はきちんと喜びつつ、再現できるかまで確認しましょう!
④学力分析表とまとめ答案で取る問題を選ぶ
進学研究会の公式見本では、都立・県立・都立自校作成対策のVもぎに「学力分析表」と「まとめ答案」が案内されています。
ここが、次の得点を作るための大事な部分です。
判定が健康診断の総合コメントだとすれば、学力分析表と答案は「どこを直すか」が書かれた明細にあたります。
まず、間違えた問題を次の三つに分けます。
●知識がなく、今は解けなかった問題
●解き方は知っていたのに、途中で止まった問題
●取れるはずだったのに、読み違い・計算・時間で落とした問題
優先するのは、二つ目と三つ目です。
難問一問に長時間かけるより、解き方を知っていた問題や、正答率が高いのに落とした問題を取り返すほうが、次回の点数につながりやすいからです。

「間違えた問題を全部やる」ではなく、「次回なら取れそうな問題からやる」と決めましょう。
指導をしていると、判定は覚えているのに、どの問題を落としたかは見ていない生徒さんが少なくありません。
これでは、次の模試までの勉強が「とにかく全部頑張る」になってしまいます。
数学なら計算・関数・図形のどこか。
英語なら語彙・文法・長文・英作文のどこか。
このように単元まで絞り、さらに問題番号を決めると、やることが急に具体的になります。
⑤返却後は4手順で次の勉強を決める

最後に、成績表を開いてから一週間の動きを四つにまとめます。
手順1 志望校との差を教科に分ける
まず、判定だけでなく目標との差を確認します。
差があるなら、一教科に全部背負わせず、どの教科で何を増やせそうかを書き出します。
手順2 取り返す問題を三つまで選ぶ
学力分析表と答案から、知っていたのに落とした問題、正答率が高いのに落とした問題を優先して選びます。
多く選びすぎると、結局どれも浅くなるので、最初は三つまでで十分です。
手順3 教科書や学校ワークへ戻る
模試の解説を読むだけで終わらず、その問題につながる教科書の例題や学校ワークの類題を解きます。
答えを見ずに、途中式や根拠まで再現できる状態を目指しましょう。
手順4 一週間後にもう一度解く
一週間後、選んだ問題と類題をもう一度解きます。
ここで自力正解できれば、成績表の反省が次回の得点候補へ変わりました。
成績表を閉じる前に「教材・範囲・やる日・再確認日」を一行で決めてください。
数学の関数で落とした問題を、学校ワークの同じ単元で木曜日に解き直し、翌週の木曜日に答えを見ず再テストする。
Vもぎの成績表は、良い判定を飾るための賞状でも、低い判定に落ち込むための通知でもありません。
次に伸ばせる場所を、かなり具体的に教えてくれる資料です。
判定を見たら、教科へ、単元へ、そして一問へ。
そこまで下りて次の行動を決めれば、今回の結果はもう「過去の数字」ではなく、合格へ向かう作戦に変わっていますよ!




1.受けたVもぎの種類と登録内容
2.志望校判定と現在の差
3.教科別の得点・偏差値
4.学力分析表・まとめ答案の設問