

高専を受けたいんですが、内申点はオール4ならセーフですか?入試にもセーブポイントが欲しいです。

ゲームと違って一つの数字でセーブ完了、とはいかないんだ(笑)。高専ごと、選抜方法ごとに見方が変わるよ。

では、僕の27点や36点をそのまま合格ラインと比べてもダメなんですね。

その通り。まず推薦の出願条件、次に学力選抜での調査書の配点、最後に何年生の評定を使うかを確認しよう。
【今回の真実】
高専合格に必要な内申点は全国共通ではありません。「オール3・4」という噂より、志望校の最新募集要項で推薦の出願条件と学力選抜の配点を分け、自分の評定を換算することが先です。
①高専の内申点に全国共通の合格ラインはない
②推薦と学力選抜では内申点の役割が違う
③学校によって配点も出願条件もここまで違う
④自分の内申点を確かめる3手順
⑤内申点が低いと感じたときの立て直し方
⑥今日そろえるのは3枚の資料
①高専の内申点に全国共通の合格ラインはない

結論から言うと、「高専なら内申点は何点必要」という全国共通の答えはありません。
高専ごとに推薦の条件も、学力選抜で調査書をどう使うかも違うからです。
ですから、調べるほど27点、36点、オール4と違う数字が出てきて戸惑うのは、あなたの調べ方が悪いからではありません。
ネットでは「オール3が目安」「推薦ならオール4」といった数字を見かけます。
しかし、それは志望校の出願資格や合格保証ではありません。
同じ評定でも、対象学年、教科の扱い、調査書と当日点の比率が変われば、入試での重みは変わります。
最初に知りたいのは素の合計点ではなく、その高専が自分の評定をどう使うかです。
この記事では、中学校卒業後に入る本科、主に国立高専の推薦による選抜と学力検査による選抜を扱います。
年度によって変更されるため、最終判断には受験年度の公式募集要項を使ってくださいね。
②推薦と学力選抜では内申点の役割が違う

「内申点が必要か」を考えるときは、推薦と学力選抜を同じ箱に入れないことが大切です。
推薦はまず出願できるかを確認
推薦では、評定合計や校内順位などが出願条件になる高専があります。
条件を満たさなければ、その方式には出願できません。
一方、評定の数値条件を設けていない高専もあります。
数値条件がない場合でも、学校長の推薦、学習状況、人物、面接など別の要件があるため、「内申点を見ない」という意味ではありません。
学力選抜は当日点との組み合わせを見る
学力選抜では、調査書を点数化して学力検査へ加える学校もあれば、具体的な配点を公表せず総合的に判定する学校もあります。
したがって、内申点が低めでも当日点で補える可能性はありますが、どの高専でも同じだけ挽回できるとは限りません。
推薦は「出願条件」、学力選抜は「調査書と当日点の重み」を別々に確認しましょう。
③学校によって配点も出願条件もここまで違う
令和9年度入試の公式情報を比べると、違いがよく分かります。

同じ「高専の内申点」でも、岐阜高専のように計算式が明示される場合と、石川高専のように総合判定とされる場合があります。
推薦でも、順位条件がある学校と評定の数値条件がない学校があります。
受験相談では「オール4なら安全ですか?」という質問がよく出ます。
けれども、この3校だけを比べても、一つの評定合計では答えられないことが分かりますね。
他校の合格者平均を志望校へ横滑りさせず、学校名と年度が一致する公式情報を見ましょう。
④自分の内申点を確かめる3手順

ここからは、志望校が決まっている人が実際に数字を確かめる順番です。
手順1 推薦の出願資格を読む
募集要項の「推薦による選抜」「出願資格」を開きます。
評定合計、校内順位、欠席、学校長推薦、合格時の入学確約などを確認しましょう。
基準を満たすか曖昧なら、中学校の進路担当の先生へ募集要項を見せて相談します。
「高専の推薦は出せますか」だけでなく、「どの条件を満たし、どこが未確認ですか」と聞くと話が具体的になります。
手順2 学力選抜の計算式を読む
次に「学力検査による選抜」「選抜方法」「配点」を探します。
調査書は何点満点か、学力検査は何点満点か、数学や理科に傾斜配点があるかを一枚に書き出します。
配点が書かれていない場合は、自分で比率を作らず「総合判定」として扱ってください。
手順3 使われる学年で換算する
中1から中3まで全部を使うとは限りません。
中2・中3を使うのか、中3のみなのか、いつ時点の評定なのかを確認し、通知表の数字を公式の式へ入れます。
「出願できるか」「調査書は何点分か」「どの学年を使うか」の3点がそろって、初めて自分の内申点を判断できます。
⑤内申点が低いと感じたときの立て直し方

内申点が希望より低くても、まず推薦と学力選抜のどちらで困っているかを分けましょう。
今からできることが何もない、と決まったわけではありません。
推薦の出願条件に届かないなら、残っている評価機会で条件へ届くのかを先生に確認します。
ただし、数字だけを急いで全教科へ広げると、どの教科も中途半端になりがちです。
通知表の観点別評価を見て、次の定期テスト、提出課題、実技や発表で改善できる一教科・一観点に絞りましょう。
学力選抜を目指すなら、調査書の不足を当日点でどこまで補える設計かを確認したうえで、過去問へ進みます。
高専の問題を解いたら、失点を「知識不足」「解き方が出ない」「時間不足・読み違い」に分け、最初に直す単元を一つ決めます。
内申対策と当日点対策を半分ずつ曖昧に行うのではなく、志望校の配点に合わせて時間を振り分けることが大切です。
なお、「学力選抜なら内申点は関係ない」と決めつけるのも危険です。
調査書を使うか、どの程度使うかは必ず最新要項で確かめてください。
⑥今日そろえるのは3枚の資料

高専の内申点が不安なとき、検索結果の目安表を何枚見ても安心しきれないのは当然です。
自分が受ける学校のルールと数字がつながっていないからです。
●志望高専の受験年度の募集要項
●中2・中3を中心とした自分の通知表
●学力検査の過去問と直近の得点記録
まず募集要項へ「推薦条件」「調査書配点」「対象学年」の付箋を付けます。
次に通知表をその式で換算し、最後に過去問の得点と並べましょう。
ここまでできれば、「内申点が足りないかも」というぼんやりした不安が、「推薦条件を確認する」「数学の過去問を直す」といった行動へ変わります。
全国共通の安心ラインを探すより、志望校の最新要項を一緒に読める状態にするのが最初の一歩です。
募集要項の読み方や、内申対策と当日点対策の配分に迷ったら、学校の先生や受験指導に詳しい先生へ3枚を持って相談してくださいね。




●岐阜高専の学力検査による選抜は、中2・中3の9教科評定90点を3倍した調査書270点と、4教科の学力検査400点の合計670点で判定
●石川高専の推薦は、中3の学業成績が全体の上位20%以内であることが出願要件の一つ。学力検査による選抜は4教科400点と調査書をもとに総合判定
●明石高専は、推薦の出願資格に調査書評定値の数値基準を設けていないと公式Q&Aで案内