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勉強お役立ちコラム

成績の10段階は学校・調査書・模試で別物!5段階換算の確認手順

明るい高校の廊下で、制服姿の女子高校生が「10」「5」「10」と書かれた3枚の色分けカードを並べて持ち、正面に向かって笑顔で立っている様子

ステコ
ステコ

通知表の数学が10段階で7でした。5段階にすると3.5でしょうか?

野口先生
野口先生

きれいに半分にしたくなるけれど、その割り算はいったん待とう(笑)。学校の換算表を確認するのが先だよ。

ステコ
ステコ

では、電卓には少し休んでもらいます。推薦に使う成績も別ですか?

野口先生
野口先生

そこが大事!10段階の校内評価、5段階の評定、模試の10段階を分けて見ていこう。

【今回の真実】

成績の10段階は、高校が学習状況を細かく伝えるために使う評価の一つです。よく見る換算表だけで決めつけず、自校の基準と調査書の5段階評定を確認すれば、推薦や次の学習へ正しくつなげられます。

 

①成績の10段階は高校内の細かな評価として読む

自宅の明るいダイニングテーブルで、制服の女子高校生と私服の母親が並んで座り、通知表の2つの欄の見出しをそれぞれ指差して確認している様子

先に結論からお伝えすると、通知表の10段階は「そのまま大学入試へ提出する全国共通の評定表」とは限りません。
高校の指導要録に記録される評定は5段階です。

一方、一部の高校では、生徒や保護者へ学習状況を細かく知らせるため、学期の成績を10段階で表示しています。
神奈川県立小田原高等学校の定時制は、通知表の10段階を「評価」、保存する学習記録や進路に必要な書類の5段階を「評定」と分けて説明しています。

まず「通知表に見える10段階」と「進路書類に記録される5段階」を別の数字として見ましょう。

最初に分けたい3つの数字

●学校が学期ごとに示す10段階評価
●学年末や調査書に使う5段階評定
●模試で受験者内の位置を示す10段階

同じ「7」でも、どの欄に載っているかで意味が変わります。
数字だけを見て「低いかも」と不安になった人も、ここを分ければ落ち着いて判断できますよ。
数字を見る前に、成績票の見出しが「評価」「評定」「段階」のどれかを確かめるのが第一歩です。

 

②5段階への換算は学校の表を確認する

図書室の木の机で、制服の生徒が学校資料の見開きに載った換算表の一行に黄色い付箋を貼って印をつけている手元の様子

10段階から5段階へ換算するとき、よく見かけるのは2段階ずつまとめる形です。

一例として東京都立神津高等学校は、10・9を5、8・7を4、6・5を3、4・3を2、2・1を1へ対応させています。

この表なら10段階の7は5段階の4です。
ただし、これは全国の高校すべてに当てはまる表ではなく、一校が公開している基準です。

学校によっては、10段階を観点別評価の組合せから作ったり、学期の10段階と学年末の5段階を別々に総括したりします。
ですから「10段階を2で割ればよい」「定期テストが70点なら必ず7」とは決められません。

自己流の計算より、自校が公開する換算表を優先してください。

確認は、評価規程、シラバス、通知表の注記、進路担当の説明という4か所で行います。
学校サイトの「生徒手帳」「教務規程」「学習評価」というページに載っている場合もありますよ。

見つからなければ、担任へ「この10段階は、学年末の5段階へどのように換算されますか」と聞けば十分です。
聞くときは、数字の境目だけでなく、いつ5段階評定が確定するかも一緒に確認しましょう。

 

③10段階はテストの点数だけでは決まらない

放課後の教室の机で、制服の女子高校生が手書きのレポート、図形の書かれたテスト答案、発表用のカードの3種類の資料を並べて見比べている様子

「70点だったから評価は7だろう」と考えたくなりますが、定期考査の点数と10段階が一対一で対応するとは限りません。

高校の観点別評価は、知識・技能、思考・判断・表現、主体的に学習に取り組む態度の3つで整理されています。
学校は教科の目標に照らし、考査、小テスト、レポート、発表、実技、振り返りなど、その科目で定めた材料から学習状況を見ます。

たとえば、用語や計算ができても、理由を説明する記述で点を落としていれば「思考・判断・表現」が伸び切っていない可能性があります。
反対に、一度の考査が振るわなくても、ほかの評価材料を含めた総括が同じ数字になるとは限りません。

上げるべきものは「勉強時間」より先に、どの観点の、どの評価材料かを特定しましょう。

通知表にA・B・Cなどの観点別評価があれば、10段階の数字と横に並べて見てください。
観点名が省略されている場合は、シラバスの並び順と照らすと判断しやすくなります。

テストの素点、観点別評価、10段階評価を別々の欄として読むと、次に直す場所が見えてきます。

 

④模試の10段階は学校の成績と別物

明るい自習スペースで、制服の女子高校生の隣に座ったスーツ姿の先生が、棒グラフと折れ線グラフの載った模試の結果表を指差して説明している様子

成績票が模試や実力テストのものなら、ここまでの学校評価とは物差しが変わります。
模試の10段階は、受験者集団の中での位置や偏差値をもとに出すことがあるからです。

五ツ木の模試では、受験者を成績の上位順に並べ、所定の比率で10段階を出しています。
この方式の「7」は、教科目標へどれだけ到達したかではなく、その回の受験者の中でどの位置にいるかを読む数字です。

学校の10段階は目標への到達状況、模試の10段階は受験者内の位置を示すことがあり、同じ数字でも交換できません。

模試では、段階だけでなく偏差値、順位、設問別正答率も一緒に見ましょう。
段階が同じでも、前回より苦手単元が減っていることもあれば、受験者層の違いで数字が動くこともあります。

模試の復習では「段階を1上げる」より、正答率が高いのに落とした問題から回収する方が具体的です。

 

⑤推薦に使うなら調査書の評定を確認する

明るい面談室の丸テーブルで、制服の女子高校生と私服の母親、スーツ姿の進路担当の先生が、出願書類を広げて一緒に確認している様子

学校推薦型選抜や総合型選抜を考えているなら、通知表の10段階を自分で半分にして出願条件と比べないでください。

大学入試の調査書には、各教科・科目の学習の記録と全体の学習成績の状況が記載されます。
実際の出願では、大学の募集要項にある条件と、学校が作成する調査書の数値を照合します。

推薦で基準になる数値は、校内の10段階平均ではなく、調査書上の5段階の学習成績の状況で確認するのが安全です。

担任や進路担当には、次の3点を聞きましょう。

●現在の10段階は5段階でいくつになる見込みか
●学年評定はいつ確定し、出願時の調査書はどこまで含むか
●希望する大学・方式の出願条件を満たしているか

大学によって、対象となる学年、科目、入試方式、基準値は違います。
学校の換算表と志望大学の最新募集要項を、必ず同じ机の上に置いて確認してください。

 

⑥次の1段階へ上げる確認手順

放課後の教室で、制服の女子高校生と向き合ったスーツ姿の先生が、机に置いたチェックリストの一つの項目を指差しながら次にやることを伝えている様子

10段階の意味が分かったら、最後は「次に何を変えるか」まで決めましょう。
ただ「評価を上げたいです」と先生へ伝えるより、材料をそろえて質問した方が答えも具体的になります。

次の1段階へ向けた確認順

①シラバスで3観点と評価材料を見る
②通知表で弱い観点を一つ選ぶ
③その観点を測った答案・課題・レポートを並べる
④次の評価機会までに示す行動を先生へ確認する

最初の一週間は、一科目・一観点・一行動まで絞るのがコツです。

1000人以上を指導する中でよく見るのは、成績を上げようとして全科目の勉強時間を一気に増やし、結局どれも続かなくなるパターンです。
これは特定の一人の成功談ではなく、多くの生徒さんに共通しやすい傾向です。

知識・技能が課題なら、間違えた基本問題を翌日に答えなしで解き直す。
思考・判断・表現なら、記述に根拠を一行加える。
主体的に学習に取り組む態度なら、課題を出して終わりにせず、直しと振り返りまで完成させる。

このように、評価材料と行動をつなげると迷いが減ります。
10段階は自分の価値を10個に分けた数字ではなく、次の学習を調整するための手がかりです。

まずは通知表を開き、「これは学校評価か、5段階評定か、模試の段階か」を確認してみてください。
換算表が見つからなければ、遠慮せず学校へ聞いて大丈夫です。
ここまで分かれば、10段階の数字に振り回される必要はありません。
正しい物差しを使って、次に直す一つを一緒に見つけていきましょう!