

ステップアップノート10を買ったんですが、問題が10問だけだったら一瞬で終わりますよね?

その「10」は問題数ではなく全10講の10です。さすがに10問だけで漢文を仕上げる魔法のノートではありません(笑)。

安心しました。でも、解説を読むだけでいいのか、何周も書くのかが分かりません。

この本は「分かったつもり」を問題で見つけるドリルです。順番と終わり方を決めれば、かなり使いやすくなりますよ!
【今回の真実】
漢文のステップアップノート10は、返り点から主要句形までを全10講で練習する基礎ドリルです。説明を眺めて終えず、ポイント確認、問題演習、誤答の再現、初見文での確認まで行うと力になります。
①ステップアップノート10はどんな教材?
②難易度と向いている人を確認しよう
③効果を出す使い方は4ステップ
④間違えた問題は原因別に戻る
⑤一冊でどこまで仕上がる?
⑥2週間の進め方と終了基準
①ステップアップノート10はどんな教材?

『ステップアップノート10 漢文 句形ドリルと演習』は、河合出版の書き込み式問題集です。
公式情報ではB5判160ページで、高校1年生から3年生が対象となっています。
「10」は難易度でも問題数でもなく、全10講を表しています。
内容は、返り点や再読文字、主要な句形、漢詩までです。
各講では、重要事項を確認する「ポイント」、知識を身につける「ドリル」、入試形式に触れる「基本問題」「練習問題」へ進みます。
つまり、詳しい講義を最初から最後まで読む参考書というより、学んだルールを自分の手で使えるか確かめる教材です。
公式では目的が「2次・私大」、難易度は「共通テストレベル」と案内されていますが、最初の講には返り点や語順などの土台も入っています。
基礎の確認から入試問題への橋渡しまでを、一冊の中で段階的に進められる構成なんですね。
②難易度と向いている人を確認しよう

この本が向いているのは、句形の説明を一度は習ったものの、問題になると読み方や訳が止まってしまう高校生です。
特に、次のような状態なら使う意味があります。
反対に、漢文をまったく習ったことがなく、説明を読んでも用語そのものが分からない人は、この本だけで押し切ろうとしないほうがよいでしょう。
学校の授業、教科書、講義系参考書などで意味を確認しながら使えば大丈夫です。
また、句形をほぼ覚えていて長文読解の量だけを増やしたい人には、ドリルの役割が基礎寄りに感じられるはずです。
「簡単か難しいか」ではなく、自分に足りないのが説明なのか、句形の再現なのか、長文演習なのかで選ぶのが正解です。
③効果を出す使い方は4ステップ

この本は、最初から答えを書き込んで丸つけをするだけだと、少しもったいないです。
次の4ステップで進めてみましょう。
ステップ1 ポイントを自分の言葉で言う
まず右側のポイントを読み、句形の形、読み方、意味を声に出します。
「読めば分かる」ではなく、ページから目を離して言えるか確かめてください。
ステップ2 ドリルを何も見ずに解く
分からないたびにポイントへ戻ると、正解できても自力で解けたことにはなりません。
迷った問題には印をつけ、いったん最後まで進みます。
ステップ3 誤答の理由を一言で残す
答え合わせでは、正解を書き写すだけでなく、「再読文字の二度目を忘れた」「反語の訳にできなかった」など、止まった理由を短く残します。
ステップ4 翌日に印の問題だけ解き直す
その場ですぐ解き直すと、答えの記憶で解けてしまいます。
翌日にもう一度、何も見ずに読みと訳を再現しましょう。
完成の基準は、答えを覚えたことではなく、句形の目印から読み方と意味を説明できることです。
④間違えた問題は原因別に戻る

漢文が苦手な人ほど、間違いを全部「句形を覚えていない」でまとめがちです。
しかし、実際には戻る場所が違います。
●読む順番で止まる→返り点と語順へ戻る
●同じ字を二度読むのを忘れる→再読文字へ戻る
●形は見つかるが訳せない→句形の読みと意味へ戻る
●一文は訳せるが内容がつながらない→主語と指示語を確認する
たとえば反語の問題を間違えても、反語そのものを知らないとは限りません。
「何ぞ」「安くんぞ」などの目印を見落としたのか、読みが出なかったのか、訳の形が出なかったのかで復習内容は変わります。
間違えたページ番号だけでなく、止まった原因を一言書くと、2周目が復習ではなく弱点補強になります。
全部を同じ濃さでやり直す必要はありません。
できた所は卒業させ、印が残った所へ時間を使いましょう。
⑤一冊でどこまで仕上がる?

ステップアップノート10で固めやすいのは、漢文の語順、再読文字、主要句形を問題の中で使う力です。
基本問題と練習問題もあるため、知識だけを覚えて終わらず、入試形式へ進む入口も作れます。
ただし、この一冊を終えれば、どの大学の漢文長文も自動的に解けるという教材ではありません。
句形は、文章を読むための道具です。
道具を使えるようになったら、共通テスト形式の問題集、志望校レベルの問題集、過去問などで、主語や文脈を追う練習へ進みましょう。
一方、1周を終えた時点で句形の穴が多いなら、急いで次の本へ行く必要はありません。
新しい問題集を増やすより、間違えた講だけをもう一度解き、説明できる状態にしたほうが前へ進めます。
●返り点に従って書き下し文を作れる
●主要句形を見つけ、読みと訳を言える
●間違えた理由を自分で説明できる
●基本問題・練習問題で同じミスを繰り返さない
⑥2週間の進め方と終了基準

計画を立てるなら、講の数だけで日程を埋めないのがコツです。
一例として、最初の10日で1日1講ずつ進め、残り4日を解き直しに使うと、2週間の形になります。
部活や他教科で時間が取れない日は、1講をポイント・ドリルの日と、基本問題・練習問題の日に分けても構いません。
速く終えることより、翌日に再現できることのほうが大切です。
1〜10日目:1日1講ずつ進める
11日目:返り点・再読文字の解き直し
12日目:使役・受身・否定の解き直し
13日目:疑問・反語以降の解き直し
14日目:印が残った問題だけ最終確認
最後は、答えを隠した状態で句形の目印、読み方、意味を言い、別の短い漢文でも同じ形を見つけてみてください。
「一冊やった」で終わらず、「初めて見る文でも使えた」まで確認できれば、このドリルを卒業してよい状態です。
漢文は、覚える項目が多そうに見えて最初は身構えますが、句形ごとに戻る場所が分かると勉強はかなり整理できます。
焦って参考書を増やさず、この一冊の印が少しずつ消える進め方をしていきましょう!




●返り点の読み順にまだ不安がある
●使役、受身、否定、反語などを問題で見分けたい
●講義を聞くだけでなく、手を動かして覚えたい
●共通テストや私大・二次試験へ向けて句形の穴を埋めたい