



【今回の真実】
高校の三学期の成績は、三学期だけのテスト点ではなく、年間の学習状況をまとめた学年評定として示されるのが基本です。ただし計算方法は学校ごとに異なるため、単純平均をする前にシラバスと評価基準を確認しましょう。
①高校の三学期の成績は年間の学習をまとめて付ける
②評定はテストだけでなく3観点から決まる
③三学期から1・2学期の成績を挽回できる?
④学年評定と単位認定は分けて確認しよう
⑤三学期の成績を上げる4つの確認手順
①高校の三学期の成績は年間の学習をまとめて付ける
最初に、いちばん気になる答えからお伝えします。
三学期の通知表に載る評定は、三学期だけの結果ではなく、その科目を1年間学んだ状況をまとめた学年評定として扱われるのが基本です。
そのため、学年末テストで80点を取ったから、三学期の評定も自動的に4や5になるとは限りません。
1学期と2学期の考査、小テスト、課題、発表など、それまでに集められた評価材料も関係します。
では、「1学期3、2学期4、3学期5なら、平均して4」と計算すればよいのでしょうか。
ここは学校のルールを見ないと決められません。
文部科学省は、高校の評定を各教科・科目の学習状況を総括した5段階の評価とし、具体的な決定方法は各学校で定めるとしています。
実際に、1~3学期の成績の平均を年間成績にする高校もあれば、各学期の観点別評価を組み合わせて学年末評定へ総括する高校もあります。
さらに、三学期の考査が1回だけの学校では、考査回数に合わせて学期ごとの重みを変える場合もあります。
つまり、ネットで見つけた計算式が自分の高校でも使えるとは限らないのです。
正確な付け方は、自校のシラバス、学習の手引き、教務規程、年度初めに配られた評価基準で確認するのが一番です。
②評定はテストだけでなく3観点から決まる
高校の学習評価は、現在「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点で整理されます。
名前だけ見ると難しそうですが、次のように考えるとわかりやすいでしょう。
●知識・技能:用語や公式を理解し、問題を解いたり実技を行ったりできるか
●思考・判断・表現:習ったことを使って考え、記述、発表、レポートなどで表せるか
●主体的に学習に取り組む態度:自分の学習を振り返り、調整しながら取り組んでいるか
学校や科目によって、定期考査、小テスト、実験、作品、発表、レポート、ワーク、振り返りなどを3観点へ振り分けます。
学年末テストは重要な材料ですが、評定を決める材料の全部ではありません。
ここで注意したいのが、「提出物を出せば主体的態度は必ずAになる」という思い込みです。
期限内に出すことは大切ですが、答えを写しただけのワークと、間違いを直して次の課題を書いたワークでは、学習の様子が違います。
また、考査の記述問題や授業中の発表が「思考・判断・表現」の材料になる科目もあります。
テストの合計点だけを見て「友達より高いのに、なぜ評定が低いの?」と悩むときは、観点別評価の差を確認してみましょう。
点数を上げることと同時に、どの観点の評価材料が不足しているかを見ることが、三学期の対策になります。
③三学期から1・2学期の成績を挽回できる?
結論から言えば、三学期の取り組みで学年評定が上がる可能性はあります。
ただし、「三学期だけ5なら年間も5になる」という一発逆転ではありません。
三学期はほかの学期より短く、評価材料も限られがちです。
すでに1・2学期で集まった材料をなかったことにはできませんが、理解や取り組みの改善を新しい材料として示すことはできます。
たとえば、知識・技能が弱いなら、学年末考査へ向けて小テストと基本問題を解き直す。
思考・判断・表現が弱いなら、記述問題の根拠まで書く練習をし、レポートを内容まで見直す。
主体的な態度が弱いなら、未提出をなくすだけで終わらず、振り返りに「次に何を直すか」まで残す。
このように、弱い観点へ狙って働きかけるほうが、「全部もっと頑張ります」と気合だけで動くより具体的です。
一方、評価材料の締め切りを過ぎてから一気に提出しても、すべてが成績へ反映されるとは限りません。
追提出を受け付けるか、どの課題まで評価対象かは先生や学校の運用によります。
挽回したいなら、学年末テストの直前まで待たず、三学期の早い段階で教科担当へ確認しましょう。
④学年評定と単位認定は分けて確認しよう
三学期の成績が気になるときは、「評定を上げたい」のか、「単位や進級が心配」なのかを分けて考えることも大切です。
高校の指導要録には、科目ごとの評定とともに修得単位数も記録されます。
ただし、評定がいくつなら単位を認定するか、欠課がどの程度なら認定が難しくなるか、補習や追試をどう扱うかは、学校の規程によって異なります。
ですから、「評定2が一つなら必ず進級できる」「赤点が一回あれば必ず単位を落とす」と全国共通の話として判断することはできません。
単位が心配な場合は、通知表の数字を予想するだけでなく、次の3点を早めに確認してください。
●その科目の単位認定基準
●欠課時数と、現在の自分の欠課状況
●追試、補習、追加課題などの救済措置と期限
推薦や総合型選抜に使う成績が心配なら、三学期の評定が提出書類へ反映されるかを進路指導の先生へ確認しましょう。
成績、単位、大学出願では確認するルールが違うため、心配の中身を一つずつ分けると動きやすくなります。
⑤三学期の成績を上げる4つの確認手順
ここからは、確認を4つの手順にまとめます。
手順1 自校の評価資料を探す
まず、シラバス、学習の手引き、教務規程、年度初めのプリントを見ます。
科目ごとに評価材料や比重が違うこともあるため、「高校全体のルール」だけでなく「その科目の評価方法」まで確認しましょう。
手順2 観点別評価と手元の材料を並べる
1・2学期の通知表、考査、小テスト、課題の提出状況を机に並べます。
そして3観点のうち、どこが弱いのかを一つ選びます。
手順3 先生へ具体的に質問する
「どうすれば5になりますか」だけでは、先生も答えにくいものです。
「今の観点別評価で不足しているのはどこですか?」
「三学期は、どの課題やテストが評価材料になりますか?」
これなら、次の行動につながる答えをもらいやすくなります。
手順4 次の評価材料を一つ取りにいく
テスト、レポート、発表、提出物のうち、次に評価されるものを一つ決めます。
「数学を頑張る」ではなく、「学年末考査の二次関数で、途中式まで自力で書けるようにする」というところまで具体化しましょう。
三学期の成績対策で最優先なのは、ネットの計算式で予想を続けることではなく、自校の評価方法と自分の弱い観点を確かめることです。
三学期は短いからこそ、やることを広げすぎないのがコツです。
一つの科目、一つの観点、一つの評価材料から始めれば大丈夫。
成績は、あなたの価値を決める数字ではありません。
ただ、次に直す場所を教えてくれる大切な情報ではあります。
わからない部分を先生に聞き、今日できる一手へ変えていきましょう!









