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勉強お役立ちコラム

通知表オール4はすごい?評定36の意味と5に近い一教科を選ぶ3手順

通知表オール4を持ち帰った中学生と、笑顔で受け止める保護者

ステオ
ステオ

先生、通知表がオール4でした!これは額縁に入れて玄関に飾ってもいいやつですか?


野口先生
野口先生

まずはしっかり喜んでいい成果だよ!ただ、玄関に飾る前に中身を読もうか(笑)。


ステオ
ステオ

中身は全部4だから、もう読み終わった気がします!


野口先生
野口先生

実は、同じ4でも5までの距離は教科ごとに違うんだ。今回は喜び方と、次の一手の決め方を一緒に見ていこう!

【今回の真実】

中学校の通知表オール4は、9教科すべてで学習目標を十分満たした立派な成果です。ただし、順位や偏差値が決まる数字ではありません。観点別評価を読み、5に近い一教科を選ぶと次の行動がはっきりします。

 

①通知表オール4は胸を張っていい成果

9教科分のパステルカラーのノートを重ねて机に置き、鉛筆と定規を添えた様子

結論からお伝えすると、中学校の通知表オール4は、本人もご家庭も胸を張っていい成果です!

国語・数学・英語・理科・社会と実技4教科の計9教科がすべて4なら、評定の合計は36点になります。
文部科学省は中学校の評定4を、教科の目標に照らして「十分満足できる」状況と位置づけています。

つまりオール4は、得意な一教科だけが飛び抜けた結果ではありません。
定期テスト、授業中の課題、レポート、作品、振り返りなど、学校が示した評価材料に9教科で継続して向き合った結果です。

「5が一つもない」と見るより、「9教科すべてで十分満足できる水準に届いた」と受け止めるのが先です。

まずは「頑張ったね」と喜んで大丈夫ですよ。
そのうえで内訳を読むと、次に伸ばす場所まで見えてきます。

 

②オール4だけでは偏差値や順位は決まらない

学生服の中学生と父親がダイニングテーブルで通知表と模試の成績表を並べて読んでいる様子

オール4を見ると、「偏差値ならいくつ?」「学年で上位何%?」と知りたくなりますよね。
しかし、ここは数字を直結させないほうが正確です。

通知表の評定は、各教科の目標にどこまで到達したかを見るものです。
一方、模試の偏差値は、その模試を受けた集団の中での位置を表します。

測っているものが違うため、オール4から本人の偏差値や学年順位を一つに決めることはできません。

通知表と模試の成績表を天秤の左右に載せ、中央に「≠」の記号を置いて測っているものが違うことを示した図解

東京都教育委員会の令和8年度入試用調査では、都内公立中学3年生の9教科全体で評定4の割合は23.1%でした。
これは「全評定のうち4だった割合」であり、「オール4の生徒が23.1%いる」という意味ではありません。
全国の中学生にそのまま当てはめたり、本人の順位へ読み替えたりもしないでくださいね。

オール4から分かること・分からないこと

分かること:9教科すべての評定が4で、単純合計は36点。
分からないこと:本人の偏差値、学年順位、特定高校への合格可能性。

学力面の現在地は地域模試で、学校生活を含む到達状況は通知表で見ると、二つの数字を混ぜずに済みます。

 

③同じ4でも5までの距離は教科ごとに違う

明るい教室で、制服の中学生と教科担当の先生が観点別評価の記録を指さしながら一緒に確認している様子

オール4を次へつなげる鍵は、大きな「4」の横や別欄にある観点別評価です。
現在の中学校では、各教科の学習状況を主に次の3観点で捉えます。

●知識・技能
●思考・判断・表現
●主体的に学習に取り組む態度

評定は、これらの観点別評価を総括した数字です。
そのため数学も英語も同じ4であっても、数学は知識・技能が強く記述に課題があり、英語は表現が強く語句の正確さに課題がある、ということが起こります。

また、「主体的に学習に取り組む態度」は、挙手の回数やノートの見た目だけを数える観点ではありません。
文部科学省は、粘り強く取り組み、自分の学び方を調整しようとしているかも含めて見ると示しています。

9個の4を横一列に眺めるのではなく、教科ごとの観点別評価と評価材料まで一段掘って見ることが大切です。

学校によって評定へのまとめ方や使う材料は異なるため、ネット上のABC換算表をそのまま自分の通知表へ当てはめるのは避けましょう。

 

④高校受験では地域の計算方法へ換算する

開いた地図帳と方位磁針のそばに入試案内らしい書類と鉛筆を並べ、地域ごとに計算方法が違うことを表した机の俯瞰

9教科オール4の単純合計は36点ですが、その36を入試でどう使うかは全国共通ではありません。
どの学年の評定を使うのか、実技教科に倍率をかけるのか、学力検査と調査書をどの比重で扱うのかは、地域や学校、選抜方法で変わります。

ですから、「オール4ならこの高校」と校名を先に決めず、志望地域の教育委員会が出す最新の入試案内で換算するのが正しい順番です。

確認するのは次の4点です。

●評定を使う学年と時期
●9教科の倍率
●調査書点と学力検査の比重
●面接や特色検査など、そのほかの選考材料

私立高校なら、学校名だけでなくコースと入試方式まで募集要項で確認しましょう。

オール4は選択肢を考える大切な材料ですが、合格通知そのものではありません。
地域模試の判定と過去問の得点も重ねると、挑戦できる幅が具体的になります。

 

⑤次に5を狙う一教科を3手順で選ぶ

中学生が机の上で通知表と返却物を見ながら、一教科分のファイルに青い丸シールを貼っている手元

せっかくのオール4ですから、「次は全部5にしよう!」と言いたくなるかもしれません。
ただ、9教科を一度に変えようとすると、やることがぼやけます。
まずは5に近い一教科を探しましょう。

手順1 通知表と評価方法を並べる

通知表の観点別評価と、学校から配られた評価方法のプリント、シラバス、学習の手引きなどを並べます。
観点別評価がすべて同じ4でも、先生のコメントや課題の得点に上向きの材料がある教科を探します。

手順2 返却物から伸ばす行動を一つ探す

答案、レポート、作品、ワーク、振り返りを見て、「あと少し直せば成果として見せられそうなもの」がある教科を選びます。
例えば、知識問題は安定しているけれど理由を書く問題で失点しているなら、記述の根拠を一文加える練習が候補になります。

手順3 教科担当の先生に確認する

「5に上げるにはどうしたらいいですか?」だけでは、答える先生も範囲が広すぎて困ります。
次のように三つに分けて聞いてみましょう。

●今回4だった主な理由は、どの観点ですか
●その観点は、どのテストや課題で評価しましたか
●次の評価機会で、何ができれば5の水準に近づきますか

選ぶ基準は好き嫌いではなく、「弱点と次の評価機会が具体的に分かる一教科」です。

これまでの指導でも、全教科を頑張ろうとするより、一教科の一つの行動まで絞れた生徒のほうが、次の一週間を動かしやすい傾向があります。

 

⑥保護者は満点探しより作戦会議を

自宅のテーブルで通知表を前に、私服の中学生と保護者が笑顔で握手し次の作戦を決めた様子

お子さんがオール4を持ち帰ったとき、最初のひと言はとても大切です。
「どうして5がないの?」から始まると、本人には「9教科の頑張りは見てもらえなかった」と残りやすくなります。

まずは「全部4をそろえたのはすごいね」と、結果をそのまま認めてあげてください。
その後で、「どの教科が一番うれしかった?」「5に近そうなのはどれだと思う?」と聞けば、反省会ではなく作戦会議になります。

保護者の役割は5を要求することではなく、本人と一緒に資料を並べ、次の一教科を選ぶことです。

今日やることは、通知表を見ながら候補の一教科に丸をつけるだけでも構いません。
明日はその教科の返却物を集め、次に先生へ聞くことをメモしましょう。

オール4は「まだ足りない」という知らせではなく、すでにできていることが多いからこそ、次の一手を細く選べる位置です。
しっかり喜んでから、一教科、一観点、一行動へ。
その順番なら、今の頑張りを否定せずに次の5へ進めますよ!