

先生、テストが29点でした。赤点かどうか、答案を裏返せば見なかったことになりますか?

答案にかくれんぼ機能はありません(笑)。でも、29点だけで全国共通の赤点と決まるわけではないよ。

では、友達の「30点未満ならアウト」という話も、私の学校では違うかもしれないんですね。

その通り!うわさの数字より、まず自分の学校の基準と次の対応を確認しよう。
【今回の真実】
赤点に全国共通の点数はなく、30点未満や40点未満はあくまで学校ごとの例です。答案の点数だけで留年と決めつけず、自校の基準、成績の計算方法、追試や補習の条件を順に確かめましょう。
①赤点は何点から?全国共通の線はない
②30点・40点・平均点の半分は学校ごとの例
③赤点を取ったら留年?四つの言葉を分けよう
④中学生と高校生では赤点の重みが違う
⑤自分の赤点ラインを確かめる3手順
⑥赤点だったときは次の1回へ向けて動こう
①赤点は何点から?全国共通の線はない

最初に、いちばん知りたい答えからお伝えします。
赤点には、全国共通の「何点から」という線はありません。
インターネットでは「30点未満」「40点未満」「平均点の半分未満」など、いくつもの数字が出てきます。
どれか一つが全国の正解なのではなく、それぞれの学校で使われている基準が混ざっているのです。
赤点は、辞書では学校の成績における落第点という意味です。
法律や学習指導要領に赤点という全国共通の点数線が書かれているわけではありません。
ですから、29点を取った生徒が赤点になる学校もあれば、ならない学校もあります。
同じ学校でも、固定の点数ではなく、そのテストの平均点から線を決めることもあります。
友達の学校の基準やネットの目安を、そのまま自分の学校へ当てはめないことが大切です。
②30点・40点・平均点の半分は学校ごとの例

赤点の決め方は、大きく分けると「固定点型」と「平均点連動型」があります。
固定点型
「30点未満」のように、あらかじめ点数を決める方法です。
この場合、「30点未満」なら29点までが赤点で、30点は含みません。
一方、「30点以下」なら30点も含みます。
「未満」と「以下」の一字で境目が変わるので、ここは丁寧に見ましょう。
平均点連動型
「平均点の半分未満」のように、その回の平均点を使う方法です。
たとえば平均点が60点なら、その半分は30点です。
ただし、30点を含むかどうかは「未満」か「以下」かで変わります。
実際に三重県立いなべ総合学園高等学校が公開する生徒心得では、アルバイトに関する赤点を30点未満とし、平均点が50点未満の場合は平均点の半分未満としています。
これは全国基準ではなく、学校が公開している一つの実例です。
学校によっては、定期考査一回の素点ではなく、中間・期末・平常の学習状況などを合わせた学期や学年の成績に基準を置く場合もあります。
だからこそ、「今回の答案が赤点か」と「この科目の単位が認められるか」は別々に確認する必要があります。
③赤点を取ったら留年?四つの言葉を分けよう

点数が低いと、「赤点だ。もう留年かもしれない」と一気に考えてしまいますよね。
でも、赤点を一回取ったことと、留年が決まることは同じではありません。
●赤点:学校の基準を下回った点数や成績
●評定:科目の学習状況をまとめた評価
●単位未修得:その科目の単位が認められない状態
●原級留置:今の学年をもう一度学ぶこと
文部科学省の高等学校学習指導要領解説では、生徒が学校の定める指導計画に従って履修し、その成果が科目の目標から見て満足できると認められる場合に、学校が単位の修得を認定するとしています。
つまり、単位は一枚の答案だけではなく、学校の定める方法で判断されます。
福井県教育総合研究所の家庭教育相談でも、一般例として40点未満を赤点と説明しつつ、一度の試験の赤点だけで原級留置になるのではなく、学年を通した評価が判断材料になると案内しています。
(出典:福井県教育総合研究所「16-18歳(学習・進路編)」)
もちろん、だから放っておいてよいわけではありません。
追試、補習、追加課題などの機会には期限があります。
不安を大きくする前に、救済措置の有無と締切を確認するのが先です。
④中学生と高校生では赤点の重みが違う

検索している人の中には、中学生も高校生もいると思います。
ここは分けて考えましょう。
中学校で「赤点」という言葉が使われていても、それが通知表の評定や高校の単位認定と同じ仕組みとは限りません。
中学生は、点数の低さだけを気にするより、平均点、観点別評価、提出物、次のテストまでに直す単元を確認するほうが役立ちます。
高校では、科目ごとに単位の修得があるため、自校の成績評価や単位認定の規定まで読む必要があります。
高校生は「赤点ライン」だけでなく、「単位認定の条件」までを一組で確認しましょう。
とくに、欠席や欠課時数について別の条件が置かれている場合があります。
点数だけ直せばよいと決めつけず、生徒手帳や学習の手引きを見て、分からなければ担任や教科担当へ聞いてください。
中高どちらの場合も、赤点という呼び名より「次に何を満たせばよいか」を知ることが大事です。
⑤自分の赤点ラインを確かめる3手順

では、自分の学校では何点から赤点なのか、次の順で確かめましょう。
手順1 学校の資料を探す
生徒手帳、学習の手引き、シラバス、考査範囲表、学校サイトを確認します。
探す言葉は「赤点」だけでなく、「欠点」「成績評価」「単位認定」「追試」「補習」も有効です。
手順2 点数の条件を一字ずつ読む
次の違いをメモします。
●固定点か、平均点に連動するか
●「未満」か「以下」か
●一回の素点か、中間と期末の平均か
●提出物などを含む学期成績か
数字だけをメモせず、その数字を何に適用するのかまでセットで書きましょう。
手順3 先生へ四つ質問する
資料を読んでも分からなければ、教科担当か担任へ次のように聞けば大丈夫です。
●今回の赤点は何点未満ですか
●この点数は学期の成績へどう計算されますか
●追試、補習、追加課題はありますか
●単位や進級への影響は、どの時点で判断されますか
「留年しますか」とだけ聞くより、答えが具体的になります。
確認のゴールは怖い結論を聞くことではなく、次の行動と期限を決めることです。
⑥赤点だったときは次の1回へ向けて動こう

赤点だったとしても、答案をしまい込むのはもったいないです。
まず、間違いを三つに分けてみましょう。
●用語や公式を知らなかった
●解き方は見たことがあるが、一人で再現できなかった
●時間不足や読み違い、計算ミスだった
知識不足なら、教科書の太字や例題まで戻ります。
再現できなかった問題は、解説を読んだあとに答えを閉じ、白紙からもう一度解きます。
時間やミスが原因なら、類題を時間を測って解き、見直す場所を決めましょう。
追試がある場合は、難しい問題集へ飛びつくより、元のテスト、授業プリント、学校ワークの間違えた問題を優先します。
目標は「勉強した気になること」ではなく、同じ問題を何も見ずに正解できる状態です。
赤点という言葉は、やっぱりドキッとしますよね。
でも、基準を知らないまま不安になる時間は、今日で終わりにできます。
まず学校の資料を一つ開く。
見つからなければ、先生へ四つの質問をする。
そして、答案の間違いを一つ解き直す。
赤点の確認は、点数を責めるためではなく、次に間に合う行動を見つけるために行いましょう。




●30点未満は、よく見かける一例
●40点未満を目安にする例もある
●平均点を使う学校では、同じ点数でも扱いが変わり得る
●正解は自分の学校の規定で確認する