

友達がみんな青チャートなので、私も青を買いました!持ち歩いていたら腕は鍛えられたんですが、数学はまだ……。

参考書で筋トレを始めたのか(笑)。青が有名でも、今の自分に合うとは限らないよ。

では、志望校が難しいほど難しい色を選べばいいわけでもないんですか?

その通り!目標だけでなく、今の理解度と使える時間まで見て選ぶのが大切なんだ。色の違いから使い方まで順番に見ていこう!
【今回の真実】
数学のチャートは、人気の色ではなく「今の自分が解説を理解し、自力で解き直せる色」を選ぶのが正解です。白・黄・青・赤の役割と緑の特殊性を知り、例題を軸に進めれば、分厚さに振り回されず力へ変えられます。
①数学のチャートとは?結論は「今解ける色」を選ぶ
②白・黄・青・赤・緑の違いを整理
③自分に合う色を三つの質問で決める
④力がつく数学チャートの使い方
⑤買い直す前に確認したい三つの失敗
⑥迷ったときの最終判断
①数学のチャートとは?結論は「今解ける色」を選ぶ

「数学のチャート」と検索する人の多くが探しているのは、数研出版のチャート式数学参考書です。
公式によると、チャートという名前は海図を意味する「CHART」が由来で、答えだけでなく、解答へたどり着く考え方の道筋を示す意図が込められています。
実際の紙面も、例題、解法の方針、解答、類題という流れで学びやすく作られています。
ただし、チャート式なら何色でも同じではありません。
扱う問題の範囲や想定する目標が異なるため、色選びを間違えると、解説を読むだけになったり、逆に物足りなくなったりします。
ここで先に結論を言いましょう。
選ぶ基準の一番目は志望校の名前ではなく、今の自分が例題の解説を理解して、何も見ずに解き直せるかです。
難しい大学を目指すからといって、最初から最も難しい色へ行く必要はありません。
今の段階に合う一冊を自力で使える状態にしたほうが、背伸びした一冊を眺めて終わるより前へ進めます。
参考書は持っている色ではなく、解ける問題が増えたかどうかで選びましょう。
②白・黄・青・赤・緑の違いを整理
色ごとの役割は、数研出版の公式案内を基準にすると次のように整理できます。
教科書レベルから入試レベルまでを幅広く扱います。
数学を受験科目に使い、中堅以上の大学を目指す人向けと案内されています。
教科書レベルから入試レベルまでを最も幅広く扱います。
難関国公立・私立大を目指す人や、数学を得点源にしたい人向けです。
教科書レベルから実践的なハイレベル問題までを収録した、公式上の最高峰です。
最難関国公立・私立大を目指す人向けです。
白・黄・青・赤と同じ難易度の階段ではなく、大学入学共通テスト対策に特化した一冊です。
数学IAとIIBCをカバーし、共通テスト特有の考え方も扱います。
つまり、基本となる選択肢は白・黄・青・赤で、緑は目的別の対策本と考えるとわかりやすいですね。

ネット上には「偏差値がいくつなら何色」という表もありますが、数値はサイトによってかなり違います。
模試や版、取り組む範囲によっても意味が変わるため、固定の偏差値表だけで決めるのはおすすめしません。
公式の対象範囲を確認したうえで、自分が実際に例題を解けるかを重ねて判断するのが安全です。
③自分に合う色を三つの質問で決める

では、書店や学校でチャートを手にしたら、何を見ればよいのでしょうか。
次の三つを順番に確認してください。
質問一 教科書の例題を自力で解ける?
公式や解法をほとんど思い出せず、教科書の例題でも手が止まるなら、白から丁寧に始めるほうが進みやすいでしょう。
白を選ぶことは、志望校を下げることではありません。
今ある穴を先に埋めて、次の段階へ進むための作戦です。
教科書の内容はわかり、学校の標準問題を一人で解けるなら、黄や青が候補になります。
ここは「わかった気がする」ではなく、答えを閉じて手を動かせるかで判断します。
質問二 数学をどこまで使う?
定期テストや基礎固めが中心なのか、共通テストまでなのか、個別試験の記述問題まで必要なのかで、必要な範囲は変わります。
共通テストだけを理由に緑を選ぶ場合も、教科書内容に大きな穴があれば、先に白や学校教材で土台を直す必要があります。
質問三 その一冊に使える時間はある?
チャート式は幅広い問題を扱う参考書です。
受験までの時間が短いのに全ページを最初から進めようとすると、必要な範囲へ届く前に時間切れになりかねません。
学校から配られた一冊があり、その例題を理解できるなら、まずはそれを使うのも立派な判断です。
候補を二冊まで絞ったら、同じ単元の例題を数問ずつ解き、解説を読んだ後に自力で再現できるほうを選びましょう。
指導現場でも、「周りが青だから」と選んだものの、難しくて解説を写すだけになってしまう生徒はいます。
反対に、少しやさしい一冊で解ける感覚を作ると、数学への抵抗感が薄れ、次の段階へ進みやすくなるものです。
難しい色を持つことより、今の色を使い切れることのほうが大切です。
④力がつく数学チャートの使い方

色が決まったら、最初から全部を同じ重さで解く必要はありません。
まずは学校の進度や受験に必要な単元に合わせ、例題を軸に進めましょう。
一 例題を見て、最初の一手を考える
問題を読んだら、すぐ解答を開かず、使いそうな公式や方針を考えます。
まったく方針が出ないときは長時間固まらず、指針や解説を読んで構いません。
大切なのは、読んだあとです。
二 解説を閉じて、その場で再現する
解答を読むと、誰でも一度は「なるほど」と感じます。
しかし、読むことと解けることは別です。
解説を閉じ、式の理由を自分で説明しながら、白紙から答案を作ってください。
チャート学習の中心は解説を読むことではなく、解法を自分の手で再現することです。
三 丸・三角・バツで次の復習を決める
最初から解けたら丸、解説を読めば再現できたら三角、まだ説明できなければバツ、と印を残します。
次回は三角とバツを優先すれば、できる問題を何度も解く時間を減らせます。
四 日を空けてもう一度解く
その日に再現できても、数日後に解けなければ定着したとは言えません。
「三周したから終了」ではなく、日を空けても方針が出て、答案を完成できるかを卒業条件にしましょう。
ノートには解答を丸ごと写すより、思いつかなかった最初の一手、間違えた理由、次に気をつける条件だけを短く残すと復習しやすくなります。
進んだページ数ではなく、答えなしで解ける例題の数を増やす意識を持ってください。
⑤買い直す前に確認したい三つの失敗
失敗一 青が有名だから青へ乗り換える
学校から黄チャートを配られ、内容も理解できているのに、青のほうが有名という理由だけで買い足す必要はありません。
色を変えるより、手元の例題を自力で解ける状態へ仕上げるほうが先です。
失敗二 難しい色ほど合格へ近いと思う
難しい問題は、基礎と標準の解法を使えることが前提です。
解説の途中式や言葉が何単元も理解できないなら、努力不足ではなく、教材の段差が大きすぎる可能性があります。

その場合は、一つやさしい色や教科書へ戻ることが近道です。
色を下げるのは後退ではなく、もう一度自分の足で登れる場所へ戻る判断ですよ。
失敗三 緑だけで基礎から全部学ぼうとする
緑チャートは共通テスト対策に特化した本です。
共通テスト形式の読み取りや考え方を練習する目的には合いますが、高校数学の基礎に抜けが多い人は、先に教科書や基本向けの教材で補いましょう。
買い直す判断は「もっと難しい問題が欲しい」ではなく、「今の本の解説を理解できない」「必要な入試範囲が足りない」のどちらかで考えます。
⑥迷ったときの最終判断

最後に、色選びを短くまとめます。
●教科書の例題から不安なら白
●教科書内容を固めて中堅以上の大学入試まで進みたいなら黄
●幅広い入試問題を学び、難関大や数学を得点源にする目標があるなら青
●基礎・標準が十分に固まり、最難関向けの高いレベルまで必要なら赤
●共通テスト形式へ目的を絞って対策するなら緑
これは出発点であり、最終決定は実物の例題を解いて行ってください。
同じ色でも科目や版が分かれているため、購入時は書名だけでなく、数学IA・IIBC・IIICなど自分に必要な範囲も確認しましょう。
保護者の方は「何ページ進んだ?」より、「解説を閉じても解ける問題は増えた?」と聞いてあげてください。
その質問なら、勉強量を責める会話ではなく、使い方を一緒に直す会話になります。
数学のチャート選びに唯一の正解色はありませんが、今の自分が理解し、再現し、続けられる一冊なら正解にできます。
まずは一単元、例題を解いてみましょう。
そこで手が動く一冊が、あなたの現在地から目標へ進むためのチャートです!




もっともやさしい位置づけです。
学習の基本から大学入学共通テストレベルまでを扱い、数学が苦手な人の基礎固めに向いています。