

高校の教科、難しい順に並べて下から対策したいです。ランキング最下位の教科なら、私でも無傷で帰れますよね?

教科を洞窟みたいに言わないの(笑)。でも、多くの高校生がどの教科で苦戦しているかを知るのは、作戦を立てる参考になるよ。

では、いちばん難しい教科から勉強すればいいですか?

ランキングの1位は数学だけど、君の1位とは限らないんだ。順位を見たあと、自分の答案で優先順位を決めよう!
【今回の真実】
高校生への全国調査では、難しいと感じやすい教科の筆頭は数学で、英語も上位です。ただし、これは苦手意識のランキング。自分が先に直す教科は、直近の答案で「最初につまずいた場所」を見て決めましょう。
①高校で難しい教科ランキングTOP5
②数学と英語が難しいと感じやすい理由
③教科別に最初に戻る場所を決めよう
④ランキングより自分の答案を優先する
⑤苦手教科を7日で立て直す3手順
⑥保護者は順位よりつまずいた場所を聞こう
①高校で難しい教科ランキングTOP5

まずは、検索した皆さんがいちばん知りたい順位から見ていきましょう!
学研教育総合研究所の2024年調査では、一番嫌いな教科は1位が数学26.7%、2位が外国語17.3%、3位が国語9.8%、4位が地理歴史6.8%、5位が理科6.3%でした。
調査は全国の高校1~3年生600人を対象に、各学年の男女が同数になるよう行われています。
| 順位 | 教科 | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | 数学 | 26.7% |
| 2位 | 外国語 | 17.3% |
| 3位 | 国語 | 9.8% |
| 4位 | 地理歴史 | 6.8% |
| 5位 | 理科 | 6.3% |
ここで大事なのは、「嫌いな教科」の調査であって、誰にとっても数学が最も難しいと証明した順位ではないことです。
実際、同じ調査では数学が「一番好きな教科」でも1位でした。
数学は、分かる人には面白く、途中でつまずいた人には急に壁が高く見えやすい教科なのですね。
また、2026年の別調査では、数学I~IIIと英語コミュニケーションが各18.3%で同率1位、化学が12.5%で続きました。
調査が変わっても、数学と英語が難しい科目の上位に来る傾向は共通しています。
ただし、3位以下は教科の分け方や回答者によって動くと考えてください。
②数学と英語が難しいと感じやすい理由

では、なぜ数学と英語が上位になりやすいのでしょうか。
先ほどの2026年調査では、科目を嫌いになった理由の最多が「授業の内容についていけなくなった」の39.4%でした。
ベネッセ教育情報の記事でも説明されているように、数学と英語は、前に習った内容を使って次へ進む場面が多く、一つの穴がその後の理解に響きやすい教科です。
数学なら、式の計算が不安なまま二次関数へ進むと、関数の考え方より計算処理で止まります。
英語なら、単語と文の骨組みが曖昧なまま長文へ進むと、一文ずつ読むだけで時間を使い切ってしまいます。
「今の単元が難しい」と見えても、本当の原因は一つ前、時には中学校の内容にあるわけです。
だから、問題集を最初のページから全部やり直す必要はありません。
直近の問題で止まった瞬間を見つけ、そこにつながる一つ前の内容まで戻るほうが、ずっと現実的です。
③教科別に最初に戻る場所を決めよう

ランキング上位の教科には、それぞれ違う「難しさ」があります。
同じ勉強法を五つの教科へ当てはめないようにしましょう。
数学は最初に式が止まった行を見る
解説を読んで「なるほど」で終えず、何も見ずにもう一度解きます。
途中式のどの行から自力で書けなくなったかを見れば、戻る単元が分かります。
英語は単語・一文・文章全体に分ける
単語の意味が出ないのか、一文の構造が取れないのか、読めるけれど時間が足りないのかを分けます。
原因が単語なら長文問題を増やす前に、本文に出た語を翌日もう一度答えられる状態にしましょう。
国語は答えの根拠へ戻る
現代文は感覚だけで丸付けせず、本文のどの言葉が正解の根拠かを探します。
古典なら、単語・文法・内容理解のどこで止まったかを分けましょう。
地理歴史は用語と流れを分ける
用語を知らない失点と、知っているのに時代の流れや地域のつながりを説明できない失点は別物です。
後者なら、一問一答を増やすより「なぜ次の出来事が起きたか」を短く説明する練習が効きます。
理科は暗記と計算を分ける
用語を答える問題と、公式やグラフを使う問題を別々に集計します。
物理や化学の計算で止まるなら、公式の丸暗記より、問題文の数値が何を表すかを図に書くところから始めます。
教科名ではなく、「どんな問題の、どの動作で止まるか」まで小さくするのがコツです。
指導していると、「数学が全部苦手」と話していた生徒でも、答案を見ると計算はできていて、文章から式を作る所だけで止まっていることがあります。
苦手を小さく言い直せた時点で、勉強する範囲も小さくできます。
④ランキングより自分の答案を優先する

全国ランキングで数学が1位でも、あなたの定期テストで最優先とは限りません。
文部科学省の学習指導要領解説でも、各学校が標準単位数を踏まえて履修させる教科・科目と単位数を定める仕組みなので、学校・学年・コースによって実際に学ぶ科目は変わります。
そこで、直近の答案を三つの基準で見てください。
●平均点との差が大きい
●次の単元でも使う基礎問題を落としている
●勉強したのに、何も見ずに再現できない
この三つが重なる教科が、あなたにとって先に手を付けたい教科です。
「世間で難しい教科」より、「次の授業にも影響する穴がある教科」を優先しましょう。
好き嫌いと点数も、必ず一致するわけではありません。
嫌いでも点数を取れている教科より、嫌いではないのに基礎問題の空欄が増えている教科のほうが急ぎます。
ランキングは安心するための判定表ではなく、自分の答案を開くきっかけとして使うのが正解です。
⑤苦手教科を7日で立て直す3手順

もちろん、7日で苦手教科を完全克服できるとは限りません。
ここでは7日を「原因を見つけ、勉強のやり方を修正する期間」として使います。
1日目:答案一枚から原因を一つ選ぶ
間違いを「知らなかった」「解き方を出せなかった」「時間や読み違いで落とした」に分けます。
いちばん多い原因から、一つの単元だけ選びましょう。
2~5日目:例題と基本問題を白紙から解く
解説を読む時間より、自分で手を動かす時間を増やします。
一問できたら、数字や語句が少し違う問題でも同じ手順を出せるか確かめます。
6~7日目:時間を空けて再テストする
前日にできた問題を、答えを閉じてもう一度解きます。
できなければ失敗ではなく、「見れば分かる」と「自力でできる」の間にまだ距離があると分かっただけです。
7日間のゴールは点数を保証することではなく、自分で解ける問題を一種類増やすことです。
うまくいったら、次の一種類へ進みます。
一問でも「何も見ずにできる」が増えたなら、立派な前進ですよ!
苦手教科は大きな塊のまま倒そうとせず、小さな問題形式に分けて順番に片づけましょう。
⑥保護者は順位よりつまずいた場所を聞こう

お子さんが「数学はみんな難しいから仕方ない」と話したとき、すぐに否定する必要はありません。
実際に多くの高校生が難しいと感じているので、まずは「そう感じる人は多いみたいだね」と受け止めて大丈夫です。
そのあとで、「どの問題から分からなくなった?」と答案を一緒に見てください。
保護者の役割は勉強を代わりに教えることではなく、困っている場所を言葉にする手伝いをすることです。
「何点だったの?」だけでは、本人も責められたように感じやすくなります。
「次に一問取るなら、どこを直せそう?」なら、話題を過去の点数から次の行動へ移せます。
高校で難しい教科ランキングの1位は数学、そして英語も上位です。
でも、本当に大事な1位は、あなたが今週いちばん先に直す一か所です。
答案を一枚開いて、最初に手が止まった問題へ印を付けるところから始めてみてください!



