

先生、共テの漢文を勉強しない作戦を思いつきました。名づけて「見なかったことにする作戦」です!

作戦名は大胆ですが、志望校が漢文を使わないなら選択肢にはなりますよ。

では、漢文のページを本当に見なくていいんですか?

大学・学部・方式を確認してからです。見なかったことにする前に、募集要項はしっかり見ましょう(笑)。
【今回の真実】
共テの国語には漢文が出ますが、志望校が近代以降の文章だけを利用するなら、漢文を解かずに受験することは可能です。ただし、大学名だけで決めず、最新年度の学部・方式・配点まで確認してから学習対象を絞りましょう。
①共テは漢文なしで受けられる?最初に結論
②「出題される」と「合否に使われる」は別
③募集要項で漢文の要否を確認する3ステップ
④漢文なしを選んでよい人・まだ危険な人
⑤現代文のみを使う人の当日の解き方
⑥漢文を外すのは志望校を固めてから
①共テは漢文なしで受けられる?最初に結論

結論から言うと、志望する入試方式が漢文の得点を使わないなら、共テ国語で漢文を解かない選択はできます。
ただし、「共テの国語に漢文がない」という意味ではありません。
令和9年度の共通テスト国語は90分・200点で、近代以降の文章110点、古文45点、漢文45点です。
国語という一つの出題科目の中に、現代文・古文・漢文が入っています。
出願時に「国語は受けるけれど、漢文だけは受けません」と別科目のように登録する仕組みではないんですね。
つまり、判断の基準は「漢文が苦手か」ではなく「出願する全方式が漢文を使うか」です。
ここを取り違えなければ、必要な科目へ勉強時間を集中させられます。
②「出題される」と「合否に使われる」は別
このテーマがややこしいのは、共テが出す問題と、大学が合否判定に使う範囲が同じとは限らないからです。
大学入試センターのQ&Aでは、志望大学が古典を課していなければ、近代以降の文章だけを解答するかどうかは受験者が判断できると案内しています。
また、特定分野だけを利用する大学には、国語全体の成績に加えて出題分野別の成績も提供されます。
そのため大学側は、募集要項に定めた範囲だけを合否判定へ使えるのです。

たとえば、法政大学の2027年度入試Q&Aでは、「国語(近代以降の文章)」を使う方式について、古文・漢文に解答しても合否判定には使わないと説明しています。
長岡大学の2027年度共通テスト利用選抜も、国語について近代以降の文章のみを利用し、古文・漢文を除くと明記しています。
問題冊子に漢文が載っていても、志望方式の判定材料に入らないことはあります。
反対に、大学名が同じでも学部や方式が変われば、古文・漢文を含む国語全体が必要になることがあります。
「○○大学は漢文なし」と大学名だけで覚えるのは危険です。
確認する単位は、大学名ではなく「年度・学部・学科・方式」のセットです。
③募集要項で漢文の要否を確認する3ステップ

では、何をどう見ればよいのでしょうか。
確認は「年度と方式を固定する→国語の利用範囲を見る→併願校まで照合する」の3ステップで進めます。
ステップ1 年度・学部・方式を固定する
まず大学公式サイトで、受験する年度の募集要項や入試ガイドを開きます。
同じ学部でも、一般選抜と共通テスト利用、3教科型と多教科型、前期と後期では利用科目が違うことがあります。
自分が出す方式の表まで絞ってください。
ステップ2 国語の範囲と配点を見る
科目表の「利用教科・科目」「出題範囲」「配点・換算」の欄を見ます。
「国語(近代以降の文章のみ)」「古文・漢文を除く」とあれば、漢文は判定対象外です。
一方、「国語」「近代以降の文章及び古典」「200点を利用」といった表記なら、注記を含めて古文・漢文の扱いを確認します。
「漢文の独立問題は出題しない」という大学独自試験の説明を、共テ利用方式の説明と混ぜないことも大切です。
ステップ3 併願校と方式変更まで並べる
第一志望が現代文のみでも、併願校で漢文を使うなら学習をゼロにはできません。
候補を表にして、大学・学部・方式・国語の範囲・配点を一行ずつ写しましょう。
●受験年度
●学部・学科
●入試方式と日程
●国語の利用範囲
●配点と換算方法
指導の場でも、「この大学は漢文なしだと思っていたら、受けたい方式では必要だった」という相談は起こります。
まとめサイトは候補探しに使い、最終判断は必ず大学公式の最新要項で行いましょう。
④漢文なしを選んでよい人・まだ危険な人

漢文なしの戦略は、手抜きではありません。
必要のない科目を外し、英語や数学など配点の大きい科目へ時間を回すのは、立派な受験戦略です。
ただし、条件が固まっている人に限ります。
●第一志望から安全校まで、受ける方式が固まっている
●すべての方式で漢文が判定対象外だと公式要項で確認した
●方式変更や志望変更の可能性が低い
●学校の成績や推薦条件で漢文対策が別に必要ない
●志望校や学部がまだ揺れている
●第一志望しか科目を確認していない
●国公立や古典を使う方式も候補に残っている
●昨年度の情報やまとめ記事だけで判断している
受験科目を減らすと勉強は軽くなりますが、出願できる方式も同時に減る可能性があります。
高1・高2の段階なら、今すぐ完全に切るより、学校の授業で基礎だけは残しておくほうが進路変更に対応しやすいでしょう。
高3で受験校が固まったら、配点と残り時間を見て優先順位をはっきりさせます。
「苦手だから捨てる」ではなく、「使わないと確認できたから外す」の順番にしてください。
⑤現代文のみを使う人の当日の解き方

近代以降の文章だけを解答する場合でも、国語の試験時間は90分のままです。
漢文を解かないからといって、試験時間が短くなるわけではありません。
これは不利ではなく、現代文の読解・見直し・マーク確認へ時間を使えるということです。
本番では、最初から「漢文を何分余らせるか」ではなく、現代文3問へ90分をどう配るか決めておきましょう。
おすすめは、過去問で次の三つを記録することです。
●各大問を解き終えた時刻
●迷った設問の番号
●最後の見直しに必要だった時間
一度解いて終わりではなく、時間不足が「読むのが遅い」「選択肢で迷う」「一問に粘りすぎる」のどこで起きたかを分けます。
また、併願校で古典を使うなら、本番で漢文まで解いて自己採点材料を残す選択もあります。
解く範囲は、その日の気分ではなく、出願予定と事前練習に合わせて決めておきましょう。
⑥漢文を外すのは志望校を固めてから

共テは漢文なしでも受けられるのか。
答えは、「共テには漢文が出るが、大学が近代以降の文章だけを使う方式なら、漢文を解かない受験はできる」です。
大事なのは、ネット上の大学一覧を見て安心することではありません。
最新年度の募集要項を開き、学部・学科・方式・国語の範囲・配点を一つずつ照合することです。
受験科目を絞ると、限られた時間を必要な場所へ集中できます。
一方で、早く絞りすぎると志望変更や併願の選択肢を狭めます。
先に行き先を決め、そのあとで持ち物を減らす。
この順番なら、漢文を外す判断にもきちんと根拠ができますよ。
受験校の科目表を一人で読むのが不安なら、学校の進路担当や塾の先生と一緒に確認してください。
迷ったまま、急いで漢文を捨てる必要はありません。




●共テ国語には漢文が出題される
●大学が近代以降の文章だけを利用する方式はある
●その方式だけを受けるなら、漢文を解かない判断ができる