



【今回の真実】
実力テストが通知表の成績に入るかは、全国共通ではなく学校の評価方針で決まります。成績に入らない場合も進路相談や弱点発見には使われるため、「入らない=受け流してよい」ではありません。まず自校の資料と先生の説明で扱いを確かめましょう。
①実力テストは成績に入らない?結論は学校による
最初に結論からいきましょう。
中学校の実力テストが通知表の評定に入るかは、学校によって異なります。
「実力テストは成績に入らない」と明記している学校は実際にあります。
たとえば松原市立松原中学校の進路通信では、実力テストを「評定に関わらないが進路選択の資料とするテスト」と分けています。
しかし、この一校の扱いをそのまま自分の学校へ当てはめることはできません。
反対に、学校が実力テストを教科の学習状況を見る材料に位置づけていれば、評価へ反映される可能性があります。
ここで大切なのは、「成績」という言葉を三つに分けることです。
●三者面談や志望校相談の資料になるか
●返却される個人成績表に点数や順位が載るか
この三つは同じではありません。
通知表には入らなくても、三者面談で現在地を判断する資料になることがあります。
ですから、友達の「入らないらしいよ」だけで安心するのは少し早いんですね。
もし点数が思ったより低くても、「これで通知表が下がった」と一人で結論を出さなくて大丈夫です。
まず学校での扱いを確認すれば、今心配すべきことが評定なのか、これからの受験勉強なのかを分けられます。
不安を大きくするより、確認して次の行動を決めるほうがずっと建設的ですよ。
②なぜ全国一律の答えがないのか
文部科学省は、中学校の評定を各教科の目標に照らして、学習状況を総括的に評価するものとしています。
現在は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」という三つの観点で学習状況を捉えます。
一方で、評定の具体的な決定方法は各学校が定めます。
国が「実力テストは必ず入れる」「必ず除外する」という全国共通の計算式を示しているわけではありません。
実力テストという名前も、すべての学校で同じ中身を指すとは限りません。
校内で先生が作る総復習テストもあれば、業者の問題を使って広い範囲の定着度を見るテストもあります。
定期テストは直近に授業で学んだ範囲、実力テストはそれまでの既習範囲を広く扱う傾向がありますが、名称だけで評定への扱いまでは決まりません。
テスト名ではなく、自校がその結果を何の評価材料にすると説明しているかを見る。
これが一番正確です。
③自分の学校での扱いを確認する3ステップ
では、どう確認すればよいのでしょうか。
難しい調査は必要ありません。
ステップ1 学校の評価資料を見る
学習の手引き、シラバス、年度初めの教科説明、テスト範囲表を確認します。
「評価材料」「評価方法」「観点別評価」といった欄に、定期テスト・小テスト・提出物などと並んで実力テストが書かれていないかを見ましょう。
ステップ2 テストのお知らせを見る
案内に「進路資料」「学習の定着確認」「評定に関わる」などの説明があれば、役割を切り分けられます。
ただし、記載がないから評定に入らないと決めつけるのは禁物です。
ステップ3 教科担当か担任へ聞く
一番早くて確実なのは、先生へ具体的に質問することです。
「入る場合、どの観点の評価材料になりますか?」
「入らない場合も、三者面談や志望校相談では使いますか?」
「成績に入りますか?」の一言だけでもよいのですが、通知表と進路資料を分けて聞くと答えが曖昧になりません。
保護者の方が確認する場合も、連絡帳や面談で同じ三点を尋ねれば大丈夫です。
以前聞いた記憶だけで判断せず、今回のテストについて確認しましょう。
④成績に入らなくても受験では大事
「通知表に入らないなら、勉強しなくていい」と思いたくなる気持ちはわかります。
でも、ここは切り分けが必要です。
松原市立松原中学校の例でも、実力テストは評定とは分けつつ、進路選択の資料として扱われています。
評定への反映がなくても、今の学力でどの高校を目指せるかを相談する材料にはなり得ます。
定期テストは範囲が比較的狭いため、直前の勉強で点数を上げられることがあります。
実力テストは以前に習った内容も出やすく、「そのとき覚えた」から「今も使える」へ変わったかを確かめやすいテストです。
点数が低かったとしても、それだけで受験の結果が決まるわけではありません。
むしろ、入試前に忘れている単元が見つかったなら、直す時間をもらえたと考えられます。
●忘れている単元
●時間配分や初見問題への弱さ
●志望校を相談するときの判断材料
実力テストは「通知表を上げるためだけのテスト」ではなく、「受験までに直す場所を見つけるテスト」として使えます。
⑤結果を次の点数へつなげる復習法
成績に入るかを確認したら、次は結果の使い方です。
全部を最初からやり直そうとすると量が多くなり、途中で止まりやすくなります。
まず、間違いを次の三つに分けてください。
●知識不足:用語、公式、単語を覚えていなかった
●解き方不足:知識はあったが、使い方を再現できなかった
●時間・ミス:時間切れ、読み違い、計算ミスだった
たとえば数学で方程式の計算を何問も落としていたなら、広い試験範囲を最初から見直す必要はありません。
まず方程式の基本問題を解き、符号なのか分数なのか、同じ所で間違えるかを確認します。
国語なら「読解が苦手」と大きくまとめず、漢字を知らなかったのか、本文の根拠を探せなかったのかまで分けます。
原因が小さく見えるほど、次にやる勉強も具体的になります。
最も多かった原因を一つ選び、関係する単元を一つだけ解き直すのがスタートです。
知識不足なら教科書や学校ワークの基本へ戻ります。
解き方不足なら解説を読んだ後、答えを閉じて途中式や根拠から再現します。
時間不足なら大問ごとに使った時間を振り返り、次回の切り上げ時刻を決めましょう。
定期テストと日程が近い場合は、評定へ入ると確認できた課題や定期テスト対策を先に終え、その後に実力テストの弱点復習を入れると整理しやすいです。
ここで気をつけたいのは、実力テストのために新しい問題集を何冊も増やさないことです。
返却された答案、これまでの定期テスト、学校ワークを並べれば、戻るべき単元はかなり見えてきます。
広い範囲を全部やろうとするより、「次に同じ形が出たら取る問題」を決めるほうが、手を動かしやすくなります。
最後に、数日後に同じ問題をもう一度解きます。
解説を見て「わかった」で終わらず、自力で解けたところまで確認できれば、今回の点数が次の点数へつながります。
成績に入るかどうかは学校へ確認し、答案から見つかった弱点は自分の学力へきちんと戻す。
この二つができれば、実力テストを無駄にすることはありませんよ!









