



【今回の真実】
高1の7月進研模試は、細かな予想問題を追うより、学校で習った範囲と中学内容の土台を固めるのが先です。結果は合否ではなく、夏休みに直す場所を見つける資料として使いましょう。
①高1進研模試7月は何が出る?
高1の7月に行われる進研模試は、正式には「ベネッセ総合学力テスト・7月」です。
2026年度の高1生向けオンライン方式では、国語・数学・英語の3教科が用意され、各100点です。
試験時間は国語60分、数学80分、英語60分で、英語にはリスニングもあります。
ただし、学校で受ける場合の実施日や案内は学校ごとに確認してください。
「数学は絶対に二次関数まで出る」といった細かな固定範囲を、ネットの情報だけで決めるのも危険です。
ベネッセ公式FAQでは、毎年度、全国の高校の履修状況を調べ、その時期に理解してほしい内容を出題すると説明しています。
つまり、最も確かな範囲表は学校から配られた案内であり、対策の中心は授業で扱った内容です。
高1の7月は学校ごとの進度差が大きいため、まず先生や配布プリントで選択問題を含む範囲を確認しましょう。
●1学期の定期テストと授業プリント
●教科書・学校ワークで間違えた問題
●中学内容のうち、高校の授業で再び使った単元
②何点なら安心?点数と偏差値の見方
受験前も返却後も、「平均点は何点?」「何点ならすごい?」が気になりますよね。
しかし、平均点や得点と偏差値の対応は、実施回や教科、受験者の得点の散らばり方で変わります。
過去の別年度の平均点を、そのまま今回の合格ラインのように扱うことはできません。
ベネッセは偏差値を、平均点を取った人を50として、受験者集団の中での位置を示す数値と説明しています。
ですから、自己採点の点数だけで良し悪しを決めず、返却された成績表の偏差値・教科差・設問別の結果まで見ることが大切です。
もう一つ、高1生にぜひ知ってほしい注意点があります。
中学時代の偏差値と高校の模試の偏差値は、受験者の集団が違うため、単純に比べられません。
高校に入って初めての模試で数字が下がったように見えても、それだけで学力が落ちたとは言えないのです。
成績表にGTZが載っている場合は、全国での学力位置をS1からD3までの15段階で示した指標です。
今の数字を判決にせず、次回までの目標を決める目盛りとして使いましょう。
③直前は学校教材を優先しよう
模試が近づくと、新しい参考書や予想問題に手を出したくなります。
けれども、7月の模試対策では、まず1学期の授業を自力で再現できる状態にするほうが効率的です。
ベネッセ公式も、高校の授業で習った内容を確実に理解することが最も効率的な勉強法だと案内しています。
直前の1週間は、定期テストで間違えた問題と学校ワークの印が付いた問題を解き直すところから始めましょう。
答えを眺めて「わかった」で終わらず、何も見ずにもう一度解けるか確かめます。
時間が足りないときは、全範囲を薄く眺めるより、次の順番で絞ってください。
●授業で習ったのに解けない問題
●定期テストで落とした基本問題
●解き方はわかるのに計算や語句でミスした問題
●初見の難問
最後の難問は後回しで大丈夫です。
取れるはずの問題を取れる状態にすることが、初めての模試では大きな土台になります。
④英語・数学・国語の対策
英語は中学文法と長文の読み方をつなぐ
英語は、高校で習った文法だけでなく、中学で学んだ語彙や文法が長文の中で使えるかも確認しましょう。
学校の単語帳や教科書本文で、意味がすぐ出ない単語に印を付けます。
長文は、知らない単語一つで止まらず、主語と動詞、接続語を追って話の流れをつかむ練習が有効です。
リスニングは、教科書音声を聞き、英文を見て意味を確認したあと、もう一度何も見ずに聞いてみましょう。
数学は途中式まで自力で再現する
数学は答えが合ったかだけでなく、どの公式や考え方を使う問題なのか説明できる状態を目指します。
学校ワークの基本問題を、途中式を省かずに解き直してください。
間違えたら「計算ミス」「公式を忘れた」「方針が立たなかった」のどれかを書くだけでも、次の対策が見えます。
国語は根拠を本文に戻す
国語は短期間で何をすればよいかわかりにくい教科ですが、答えの根拠を本文に戻す練習はできます。
現代文では、選択肢のどの部分が本文と一致し、どこがずれているかを確認しましょう。
古文・漢文は学校で習った範囲の語句、文法、句法を見直します。
3教科とも、教材を増やすより「一度間違えた問題を、自力で解ける問題に変える」ことを優先しましょう。
⑤受験直後と返却後の復習手順
模試の復習は、成績表が返ってから始めるものではありません。
ベネッセ公式では、受験直後に解答解説冊子が渡され、記憶や感触が残っているうちに自己採点するよう案内しています。
受験当日か翌日に、迷った問題と時間が足りなかった問題へ印を付けるだけでも、復習の質が上がります。
②解説を読み、失点原因を「知識・考え方・時間・ミス」に分ける
③教科書や学校ワークの対応単元へ戻る
④数日後に、答えを隠してもう一度解く
成績返却後は、個人成績表と答案を重ねて見ます。
指導していると、点数と判定だけを見て答案を閉じてしまう生徒さんが少なくありません。
でも、点数は結果であり、次に伸ばす方法が書かれているのは答案のほうです。
解説を読めば理解できる基本問題から直せば、何から手を付けるか迷いにくくなります。
⑥7月の結果を夏休みの計画に変える
高1の7月模試は、大学の合否を決める試験ではありません。
高校生活の最初の3か月ほどでできた穴を、夏休み前に見つけられるのが大きな価値です。
結果が良かった人も、苦手単元がゼロとは限りません。
反対に、思うような点数でなくても、直す場所が具体的にわかったなら、模試を受けた意味は十分にあります。
夏休みの計画は、3教科すべてを漠然と「頑張る」にしないでください。
各教科から優先単元を一つずつ選び、使う教材と終える日を決めます。
たとえば「数学を上げる」ではなく、「学校ワークの数と式で間違えた問題を、夏休み前半に2回解き直す」まで具体化します。
7月の結果から、夏休みに直す単元を3つ決められたら、模試はもう次の成長に役立っています。
初めての模試は、難しく感じて当然です。
点数に振り回されるのではなく、「どこまでできて、次に何を直すか」を一つずつ見ていきましょう!









