

漢文の問題を探していたら、問題集を探すだけで勉強時間が終わりそうです……。

それは「練習問題探し」という新しい科目になっていますね(笑)。まずは短い7問で、どこまで読めるか確かめましょう!

間違えたら、漢文が全部苦手ということですか?

いいえ。読み順、句法、内容理解のどこで止まったかが分かれば、戻る場所はかなり絞れますよ。
【今回の真実】
漢文の練習問題は、たくさん解く前に「返り点→書き下し→意味」の順で確かめるのがコツです。7問を解き、正解数だけでなく間違えた理由まで見れば、次に復習する場所が分かります。
①漢文の練習問題は3段階で解こう
②基礎編|返り点・書き下し・再読文字の3問
③基礎編の解答|読む順番まで確認
④標準編|使役・反語・短文読解の4問
⑤標準編の解答|句法と文脈を確認
⑥間違えた場所から次の練習を決めよう
①漢文の練習問題は3段階で解こう

「漢文の練習問題を解きたい」という人へ、まず7問を用意しました。
今回の7問は、古典作品からの引用ではなく、学習用に作った例文です。
基礎編3問では返り点、書き下し、再読文字を扱い、標準編4問では使役、反語、短文の内容理解まで進みます。
中学生は基礎編から、高校生や復習したい受験生は7問すべてに挑戦してみてください。
解くときは、次の3段階を紙に残します。
いきなり現代語訳を作らず、まず読む順番を確定することが大切です。
文部科学省の中学校学習指導要領解説でも、漢文の訓読に必要な基礎事項として返り点や送り仮名が示されています。
答えが合っていても、読む順番を説明できなければ、少し形が変わった問題で迷うかもしれません。
紙とペンを用意したら、答えを見ずに始めましょう!
②基礎編|返り点・書き下し・再読文字の3問

まずは、一文ずつ読めるかを確認します。
㆑はレ点、㆒は一点、㆓は二点です。
画面上で小さく見える場合は、記号を紙に書き写してから解いてください。
基礎編は、答えだけでなく「漢字をどの順番で読んだか」も書くのがポイントです。
問1 読む順番
我 読㆓古書㆒。
「我・読・古・書」を、書き下し文で読む順番に並べてください。
問2 書き下し文
人 不㆑忘㆓師恩㆒。
書き下し文にしてください。
師恩=先生から受けた恩。
問3 再読文字
我 未㆑知㆓其意㆒。
書き下し文と現代語訳を答えてください。
ここで一度、手を止めましょう。
頭の中だけで済ませず、3問とも書いてから次へ進んでくださいね。
③基礎編の解答|読む順番まで確認
問1の答え
読む順番は「我→古→書→読」です。
書き下し文は「我古書を読む。」となります。
読に二点、書に一点があるので、「古書」を先に読み、それから「読」に戻ります。

問2の答え
読む順番は「人→師→恩→忘→不」です。
書き下し文は「人師の恩を忘れず。」です。
まず一点から二点へ戻り、最後にレ点で「不」を「ず」と読みます。
「不」を最初に読んでしまった人は、返り点を追う前に上から訳そうとしていなかったか確認しましょう。
問3の答え
書き下し文は「我未だ其の意を知らず。」です。
現代語訳は「私はまだその意味を知らない。」となります。
未は「いまだ〜ず」と二度読む再読文字です。
問3で「未」を一度しか読まなかったなら、返り点ではなく再読文字を復習するのが近道です。
3問とも、書き下し文の形だけを暗記する必要はありません。
どの記号を見て、どこへ戻ったかを口で説明できれば十分です。
④標準編|使役・反語・短文読解の4問

ここからは、返り点に句法と文脈を重ねます。
一字ずつ訳すだけではなく、「誰が何をしたのか」まで追いましょう。
標準編では、形を見つけたあとに文全体の意味が通るかを確かめます。
問4 使役
先生 使㆓弟子読㆒㆑書。
書き下し文と現代語訳を答えてください。
問5 反語
豈 忘㆓友恩㆒ 乎。
書き下し文と、話し手が本当に伝えたい結論を答えてください。
問6・7 短文読解
一生徒毎日読㆓古書㆒。
友曰、「何不㆑休。」
生徒曰、「吾欲㆑学。故読㆓古書㆒而思㆑之。」
語注:古書=昔の書物、之=これ・それ。
問6 最後の「之」は、何を指していますか。
問7 生徒は何のために、どのように古書を読んでいますか。
本文の言葉を二つ以上使い、現代語で答えてください。
⑤標準編の解答|句法と文脈を確認

問4の答え
書き下し文は「先生弟子をして書を読ましむ。」です。
現代語訳は「先生は弟子に本を読ませる。」となります。
「使A B」は「AをしてBしむ」と読む使役の形です。
誰が命じ、誰が読むのかを分けると、主語を取り違えにくくなります。
問5の答え
書き下し文は「豈に友の恩を忘れんや。」です。
結論は「いや、友の恩を忘れない。」となります。
反語は疑問の形で終わりますが、話し手は答えを求めているのではなく、自分の判断を強く伝えています。
問6・7の答え
問6の「之」が指すのは、前に出てきた古書、つまり読んでいる書物です。
問7は「生徒は学ぶために、毎日古書を読み、その内容を考えている。」という形で答えられます。
友の言葉「何ぞ休まざる」は休むよう促す問いですが、生徒は「学ばんと欲す」と目的を答えています。
そして最後の「故に」が、その目的と「読みて之を思ふ」という行動をつないでいます。
内容問題は、現代語訳を丸ごと作る前でも、指示語・接続語・人物の発言を結べば答えられます。
多少言い回しが違っても、学ぶ目的と、読んで考える行動の両方が入っていれば大丈夫です。
⑥間違えた場所から次の練習を決めよう

7問を解き終えたら、点数だけで終わらせないことが大切です。
指導をしていると、問題数を増やすより、最初の一問を「なぜ間違えたか」まで直したほうが次の問題へつながることがよくあります。
●問1・2で迷った:レ点と一二点の読む順番へ戻る
●問3で迷った:再読文字「未」の二度の読みを確認する
●問4・5で迷った:句法の形・書き下し・訳をセットで復習する
●問6・7で迷った:指示語、接続語、誰の発言かに印を付ける
同じ7問を翌日にもう一度解き、答えではなく根拠を言えるか確かめましょう。
全部できた人は、学校の教科書や問題集で、もう少し長い文章へ進んでOKです。
大学入試対策を始める高校生なら、大学入試センターの公式サイトで公開されている共通テストの過去3年分の問題と正解も使えます。
ただし、基礎で止まったまま長文へ進むと、分からない原因が増えてしまいます。
返り点、書き下し、句法、内容理解の順で、一段ずつ足場を固めてください。
漢文は、読めない文字のかたまりに見えるうちは苦しい科目です。
でも戻る場所が分かれば、やることはかなり具体的になります。
まずは今日、間違えた一問だけを何も見ずに解き直して終わりにしましょう!




●漢字を読む順番に並べる
●書き下し文にする
●現代語訳や内容を答える