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勉強お役立ちコラム

子曰くは漢文で「しいわく」!意味・書き下しと論語の例文3選

図書室で漢文の教科書を開き、「子曰く」の読み方を確かめている制服の高校生

ステコ
ステコ

「子曰く」を「こ、いわく」と読んだら、先生に静かに首を振られました。漢文の二文字、見た目以上に手ごわいです……。


野口先生
野口先生

惜しい!ここは「しいわく」と続けて読むんだ。「子」は子どもではなく、論語では孔子先生を指しているよ。


ステコ
ステコ

つまり、いきなり子どもが人生訓を語り始めたわけではないんですね。少し安心しました。


野口先生
野口先生

その子はだいぶ達観していそうだね(笑)。読み方だけでなく、誰の発言かまで押さえると、後ろの文章もぐっと読みやすくなるよ。

【今回の真実】

「子曰く」は「しいわく」と読み、論語では「孔子先生がおっしゃることには」という意味です。白文の「子曰」を見たら、まず話者を孔子と押さえ、その後ろを発言内容として読むと迷いにくくなります。

 

①「子曰く」の読み方と意味

漢文の教材に虫眼鏡を当て、赤鉛筆と練習ノートを並べて一語ずつ読みを確かめている机の上

結論からいきましょう。

「子曰く」は「しいわく」と読み、「孔子先生がおっしゃることには」という意味です。

「子」を「こ」、「曰」を「ひ」と一字ずつ現代の読み方に当てはめるわけではありません。

論語の文章では、この二文字が「ここから孔子の発言が始まりますよ」という合図になります。

最初に覚える形

白文:子曰
書き下し文:子曰く
読み:しいわく
現代語訳:先生がおっしゃることには/孔子が言うには

「曰」は「日」とよく似ていますが、別の漢字で、ここでは「言う」という意味です。

答案で書くときは、読みだけでなく字の形も一度確認しておきましょう。

 

②白文の「子曰」を書き下す3手順

白文で「子曰」と出てきたら、二文字をばらばらに訳そうとしなくて大丈夫です。

次の順番で処理します。

手順1 「子」を話す人として押さえる

論語の「子曰」なら、「子」は孔子先生です。

まず本文の横に小さく「孔子」と書くだけでも、主語を見失いにくくなります。

手順2 「曰」を「いわく」と読む

「曰」はここでは「曰く」と送り仮名を付けます。

白文の「子曰」は、書き下し文では「子曰く」とするのが基本です。

手順3 後ろを発言内容として読む

「子曰」の直後には、孔子が語った内容が続きます。

書き下し文では、発言部分をかぎ括弧でくくり、最後に「と」を補う形をよく見かけます。

たとえば「子曰、学而時習之」であれば、「子曰く、『学びて時に之を習ふ』と」と読む形です。

白文の本から話者を押さえ、発言内容へ進む書き下しの3段階を矢印でつないだ図解

ただし、教科書によって送り仮名や表記に違いが出ることがあります。

学校のテストでは、授業で使っている教科書と先生の指示を優先してくださいね。

 

③なぜ「子」が孔子を指すのか

木の下に座る孔子を弟子たちが半円に囲んで話を聞いている古代中国の学びの場

ここで多い疑問が、「孔子なら、なぜ最初から孔子と書かないの?」というものです。

漢文の「子」には、先生や立派な人物に対する敬称としての使い方があります。

論語は孔子と弟子たちの言葉を集めた書物なので、弟子たちの立場から「先生」と言えば孔子を指します。

そのため、論語で発言者として単独の「子」が出たら、まず孔子先生だと考えます。

ただし、「子」がいつでも孔子になるわけではありません。

「子貢曰く」の子貢は弟子の名前ですし、「孟子曰く」なら孟子が話しています。

大事なのは「子という字を見たら全部孔子」と丸暗記することではなく、作品名と発言者を一緒に見ることです。

話者の見分け方

●論語で「子曰」なら、孔子先生の発言
●「子貢曰」なら、弟子の子貢の発言
●「孟子曰」なら、孟子の発言

この区別ができると、会話文で「誰が誰に話しているのか」がねじれにくくなります。

 

④「いわく」と「のたまわく」はどちらが正しい?

図書室の書架の前で、先生と高校生がそれぞれ開いた古典の参考書を見比べている様子

資料によっては、「子曰く」を「しいわく」ではなく「しのたまわく」と読んでいることがあります。

辞書にも「曰く」と「のたまわく」の両方の読みが示されており、孔子への敬意を込めて「のたまわく」と読む説明もあります。

ですから、「のたまわく」を見つけても誤植だと決めつける必要はありません。

学校の学習では、教科書に「曰く」とあれば「しいわく」、「曰はく」と表記されていても読みは同じく「しいわく」と押さえれば大丈夫です。

古典には、送り仮名や訓読の仕方が資料によって異なる場合があります。

テスト前には一般論で迷い続けるより、授業で採用された読み方にそろえるのが確実です。

なお、現代語訳では「先生がおっしゃることには」とすると敬意が伝わり、「孔子が言った」とすると話者がはっきりします。

どちらを選ぶにしても、発言者が孔子だと分かる訳にしましょう。

 

⑤「子曰く」で始まる論語の例文3選

校庭のいちょうの木の下で、制服の高校生2人が本を開いて声に出して読み合っている様子

「子曰く」だけを覚えるより、後ろの言葉まで声に出すと使い方が分かります。

学習教材で確認できる形を三つ見てみましょう。

学びて時に之を習ふ

学ぶ喜びを語る文

子曰く、「学びて時に之を習ふ、亦た説ばしからずや。」と。
先生がおっしゃった。「学んだことを適切な時に復習するのは、なんとうれしいことではないか。」と。

「説」はここでは「よろこばし」と読みます。

学ぶだけで終わらず、繰り返して自分のものにする喜びを語った文です。

己の欲せざる所は人に施すこと勿かれ

人との接し方を語る文

子曰く、「己の欲せざる所は、人に施すこと勿かれ。」と。
先生がおっしゃった。「自分がしてほしくないことは、他人にもしてはいけない。」と。

「勿かれ」は「〜するな」という禁止です。

「自分が嫌なことを相手にもしない」と置き換えると、内容がつかみやすいですね。

故きを温めて新しきを知る

温故知新のもとになった文

子曰く、「故きを温めて新しきを知らば、以て師と為るべし。」と。
先生がおっしゃった。「昔に学び、そこから新しい知識や考えを得られれば、人の先生となることができる。」と。

四字熟語「温故知新」につながる有名な一節です。

どの例文でも、「子曰く」で話者を決め、その後ろを孔子の教えとして読む構造は同じです。

 

⑥テストで迷わない覚え方

明るい窓辺で白紙のカードを手に持ち、教材を閉じて覚えた内容を声に出して確かめている高校生

「しいわく」と十回書くだけでも読みは覚えられますが、本文問題にはもう一歩必要です。

おすすめは、次の四点を一組にすることです。

一組で覚える4点

●白文は「子曰」
●書き下し文は「子曰く」
●読みは「しいわく」
●意味は「孔子先生がおっしゃることには」

まず白文を見て四点を声に出し、次に教材を閉じて同じことを言い直します。

最後に、「子曰」の後ろへ短い例文を一つつなげて読めれば仕上がりです。

完成の目安は、読み方を答えられることではなく、「誰の発言がどこから始まるか」まで説明できることです。

漢文は、一字ずつ訳そうとすると急に難しく見えます。

でも「子曰」は発言開始の合図だと分かれば、最初の二文字で立ち止まる必要はありません。

まずは「しいわく、孔子先生がおっしゃることには」と声に出し、後ろの教えへ進んでいきましょう!

 

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