

先生、子どものテストを見た瞬間、家の空気が氷点下になりました……。

答案一枚で冬を呼ばないでください(笑)。まずは点数だけで叱らず、中身を見ましょう。

でも、何から聞けばいいのか分からなくて。「ちゃんと勉強したの?」しか出てきません。

その質問は少し待ちましょう。今日は答案を保管し、明日から一問ずつ作戦図に変えれば大丈夫です!
【今回の真実】
テストの悪い点数は、能力の判決ではなく、今の勉強で直す場所を知らせる途中経過です。返却直後に自分を責めず、平均点と答案を確かめ、取り返す一問から始めれば次の行動は作れます。焦りより順番が大切です。
①悪い点数かどうかは数字だけで決めない
②返却当日は反省より気持ちを落ち着ける
③答案を3種類に分けて原因を見つける
④最初の一週間は取り返す一問に絞る
⑤保護者は質問から作戦会議を始める
⑥点数以外のサインも一緒に確認する
①悪い点数かどうかは数字だけで決めない

まず知っておいてほしいのは、50点だから悪い、80点なら安心、と全国共通の数字だけで決めることはできません。
同じ50点でも、平均点が35点のテストと75点のテストでは意味がまったく違います。
学校の定期テストと、広い範囲から出る実力テストや模試も、測っているものが同じではありません。
点数を見たら、次の順で確認しましょう。
「60点だったからダメ」と先に結論を出すのではなく、「平均より下だった」「前回できた基本問題が今回は空欄だった」のように、何が問題なのかを具体的にします。
ここがぼんやりしたままだと、全教科の勉強時間を増やすだけになりがちです。
反対に、直す場所が一つ見えれば、悪い点数はもう作戦の材料になります。
一回だけ低かった場合は、体調、出題範囲、問題の難しさなど、その回だけの事情も考えられます。
一方で、同じ種類のテストで平均点との差が続けて広がっている、以前は解けた基本問題の空欄が増えている、という場合は早めに動きたいところです。
点数の低さより、「同じ困り方が続いているか」を見ると、必要以上に焦らず、本当に直すべき場所を見つけやすくなります。
②返却当日は反省より気持ちを落ち着ける

頑張ったのに点数が悪ければ、落ち込むのは自然です。
悔しさが強い日に「今すぐ原因を全部書き出そう!」と言われても、頭が動かないことはあります。
ですから返却当日は、答案を捨てたり隠したりせず保管できれば、まず合格にしましょう。
点数は今の学習状況を示すデータであって、その人の価値を決める数字ではありません。
ただし、見ないまま何日も放置するのはもったいないですね。
落ち着いたら「明日の夕方に15分だけ見る」と、答案を開く日時だけ決めておきます。
その日は好きな夕食を食べて早めに寝ても大丈夫です。
立て直しは、罰ゲームではありません。
次に同じ失点をしないための準備です。
③答案を3種類に分けて原因を見つける

翌日は赤いバツを眺めるだけで終わらず、間違いを3種類に分けます。
答案だけで分かりにくければ、テスト範囲表と前回の同じ教科の答案も横に置いてください。
「勉強していなかった」の一言では見えなかった原因が、どの教材のどの問題まで戻ればよいかという形で見えてきます。
A:知らなかった・忘れていた
英単語や用語を覚えていなかった、公式そのものが出てこなかった、といった失点です。
教科書や学校ワークの該当箇所へ戻り、覚え直します。
B:解説を見れば分かるが、自力では出せなかった
授業中は分かったつもりでも、何も見ずに解く練習が足りなかった失点です。
解説を閉じ、白紙から途中式や説明を再現できるまでやり直します。
C:時間不足・読み違い・計算ミス
知識はあったのに、時間配分や確認方法で落とした失点です。
似た問題を時間を測って解く、問題文の条件に線を引くなど、本番の動作まで練習します。

「勉強不足だった」で終わらせず、A・B・Cのどこが多いかを見るのがポイントです。
原因が違えば、次にやる勉強も変わります。
④最初の一週間は取り返す一問に絞る

悪い点数を見ると、「明日から毎日3時間、全教科を完璧にする!」と大きな計画を立てたくなります。
気持ちは立派ですが、いきなり全部を変える計画は続きにくいものです。
最初は一教科、それも次に自力で正解できそうな一問に絞りましょう。
返却後の一週間は、次の5段階で進めます。
●1日目:答案をA・B・Cに分ける
●2日目:一番直しやすい一問の解説を理解する
●3日目:答えを閉じ、白紙から解き直す
●4~6日目:同じ単元の似た問題を少し解く
●7日目:最初の問題を何も見ずに再テストする
7日後に解けたら、「自分はダメだった」ではなく「この方法なら一問を取り返せた」という事実が残ります。
ここでの7日間は、学校の制度でも、点数アップを保証する日数でもありません。
答案を放置せず、原因発見から再テストまでを小さく一周させるための実行例です。
7日で解けなければ失敗ではなく、戻る教材や単元がまだ広すぎたという手がかりになります。
指導の場でも、点数全体を一度に上げようとするより、本人が直せる失点を一緒に選んだほうが動き出しやすい傾向があります。
小さく見えても、これが次のテストへつながる確かな一歩です。
⑤保護者は質問から作戦会議を始める

お子さんが悪い点数を持ち帰ると、保護者の方も不安になりますよね。
「ちゃんと勉強したの?」「このままで受験は大丈夫?」と聞きたくなる気持ちは、よく分かります。
ただ、返却直後に問い詰められると、本人の意識が答案の分析より「次は隠したい」に向いてしまうことがあります。
まずは、評価ではなく状況を知る質問から始めてみてください。
●今回、どの問題が一番難しかった?
●自分では、どの問題が惜しかったと思う?
●家で一緒に手伝えることはある?
取れていた問題も一つ確認してから、次に取り返す一問を相談します。
保護者が裁判官ではなく作戦係になると、本人も失敗を話しやすくなります。
答えを先回りして全部決める必要はありません。
一緒に答案を開けた時点で、立て直しは始まっています。
⑥点数以外のサインも一緒に確認する

定期テストの点数は大切ですが、評定は一回の答案の数字そのものではなく、教科の学習状況を総括して示すものです。
文部科学省の資料でも、中学校の学習評価は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の観点で捉え、評定は教科の学習状況を総括して示すものとされています。
評定が気になるなら、ネット上の点数表だけで予想せず、学校が示す評価方法や観点別評価も確認しましょう。
また、一回だけ崩れたのか、同じ失点が何回も続いているのかでも対応は変わります。
自分で復習を始めても「どの学年のどの単元へ戻るか」が分からない場合や、同じ基本問題で止まり続ける場合は、教科担当の先生や塾・家庭教師へ答案を見せて相談しましょう。
相談するときは「点数を上げたいです」だけでなく、答案、範囲表、使ったワークを持参すると話が具体的になります。
複数教科で急に下がった場合は、勉強法だけでなく、睡眠、部活や習い事の負担、学校で困っていることがないかも落ち着いて確かめてください。
学校へ行くことへのつらさや生活面の変化も続くなら、点数対策だけで抱え込まず、学校の先生や相談できる大人を頼りましょう。
悪い点数を取った事実は変えられません。
でも、その答案をどう使うかは今から変えられます。
まずは答案を一枚広げ、次に取り返したい一問へ丸をつけるところから始めてみてください!




●何を測るテストだったか
●平均点や得点分布はどうだったか
●前回の同じ種類のテストと比べてどうか
●答案のどこで点を落としたか