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勉強お役立ちコラム

宿題やる意味ある?ただの提出作業を学力に変える3つの見直し

明るいダイニングで宿題の問題に手を止めて考える中学生と、そばで静かに見守る父親

ステオ
ステオ

宿題って、やる意味ありますか?答えを写して出しても、先生の机へ紙が一枚増えるだけな気がします。


野口先生
野口先生

先生の机を育てる活動ではないよ(笑)。本来は、授業で習ったことを自分だけで使えるか確かめるためにやるんだ。


ステオ
ステオ

じゃあ、全部正解することより「一人でできなかった場所」を見つけるほうが大事?


野口先生
野口先生

その通り!宿題は、できない自分を怒られるためではなく、次に直す場所を見つけるためのものなんだ。

【今回の真実】

宿題をやる一番大きな意味は、授業で分かったつもりの内容を、自力で再現できるか確かめることです。終わらせるだけではなく、止まった場所を残して解き直せば、宿題は提出作業から学力を伸ばす材料に変わります。

 

①宿題をやる意味は「自力でできるか」の確認

教科書を閉じたまま、自宅のキッチンカウンターで宿題の問題に一人で取り組む中学生

「授業で聞いたときは分かったのに、家で一人になると解けない」ことってありますよね。
これは珍しいことではありません。

先生の説明を聞いて納得することと、何も見ずに自分で答えを作ることは別だからです。
宿題は、その二つの間にある隙間を見つける時間です。

つまり、宿題をやる一番大きな意味は、授業の内容を自力で再現できるか確かめることです。

間違いがあったら、その宿題は失敗なのでしょうか。
いいえ、むしろ直す場所を見つけられたので、勉強としては前に進んでいます。

反対に、答えを見ながら全部の空欄を埋めても、自力でできるかは確認できません。
提出物としては完成していても、学習としては途中なのです。

宿題を見る基準

全部埋まったかではなく、何も見ずにどこまでできたかを見る。分からなかった問題は、次に直す場所が見つかった印です。

 

②宿題には3つの役割がある

練習用の問題集、虫眼鏡、無地のカレンダーを並べ、宿題がもつ3つの役割を表した俯瞰写真

宿題は内容によって目的が違いますが、学校の勉強では主に次の3つに整理できます。

1.授業で習った知識や解き方を定着させる

漢字、英単語、計算、文法などは、一度説明を聞いただけで自由に使えるとは限りません。
自分の手で思い出したり解いたりすることで、授業の内容を使う練習ができます。

2.分かっていない場所を見つける

宿題を一人で解くと、「用語を覚えていない」「最初の式が立てられない」「問題文の意味を取り違えた」など、止まった理由が見えてきます。

間違いは点数を下げる敵ではなく、次に何を教わればよいかを知らせる情報です。

3.次の授業やテストの準備をする

予習の宿題なら、知らない言葉や理解しにくい部分を先に見つけられます。
復習の宿題なら、次の内容へ進む前に土台の穴を直せます。

英国の教育研究機関Education Endowment Foundationの研究整理でも、宿題は平均すると学習にプラスの影響がある一方、授業内容とつながっていること、目的が明確であること、適切なフィードバックがあることが大切だとされています。
ただし、同機関は根拠の確かさを低いと評価しており、「宿題なら何でも多いほどよい」という話ではありません。

 

③こんなやり方では意味が薄くなる

自室でスマートフォンの答えを見ながら、考えずに宿題のワークへ写している制服姿の高校生

宿題そのものに意味がないのではなく、やり方によって意味が薄くなることがあります。

●最初から答えや解説を写し、丸だけをそろえる
●分からない問題を空欄のままにして、理由を確認しない
●丸付けをして終わり、間違えた問題をもう一度解かない
●テレビや動画を見ながら進め、考えた場所が分からなくなる

これらに共通するのは、「終わらせること」が目的になり、自力でできるかを確かめていないことです。

提出期限を守ることは大切です。
ただし、期限を守ることと、内容を身につけることは同じではありません。

「早く終わったから賢い」「時間がかかったからダメ」とも限りません。
短時間でも答えを写しただけなら弱点は残りますし、時間がかかっても止まった理由を直せたなら、その時間には意味があります。

答えを見ること自体は悪くありません。
大事なのは、解説を読んだあとに閉じて、もう一度自分でできるか確かめることです。

 

④提出作業を学力に変える3つの見直し

止まった宿題の問題番号に三角の印を付け、その横へ理由を短くメモしている生徒の手元

宿題のやり方を大きく変える必要はありません。
いつもの宿題に、次の3つを足してみてください。

宿題を力に変える3つの見直し

●最初の一回は、教科書や答えを閉じて解く
●止まった問題に印を付け、止まった理由を一言書く
●解説を読んだあと、翌日に一問だけ何も見ずに解き直す

最初は何も見ずに解く

まずは自力で試さないと、今の力と助けが必要な場所を分けられません。
分からなければ、長時間にらみ続けなくても大丈夫です。

問題番号に三角を付けてから教科書や解説を開けば、「助けが必要だった問題」として記録が残ります。

止まった理由を一言にする

「分からない」だけでは、次に何をすればよいか決まりません。

「公式を忘れた」「単語の意味が不明」「途中式の次が出ない」「時間が足りなかった」のように書いてみましょう。
先生へ質問するときも、ずっと具体的になります。

これまで多くの生徒を見てきましたが、「宿題はやったのに点が伸びない」というときは、丸付けのあとに何を直すか決まっていないことがよくあります。
反対に、止まった問題へ印を残せるようになると、次の授業で直す場所がすぐに決まり、同じ宿題でも使い方が変わってきます。

翌日に一問だけ再テストする

解説を読んだ直後は、分かった気持ちになりやすいものです。
そこで翌日、答えを閉じて同じ問題か似た問題を一問だけ解きます。

できたら、その問題は「教えてもらえば分かる」から「自分でできる」に変わっています。
できなければ、もう一度教わる場所がはっきりします。

宿題の価値は、丸の数より、できなかった一問を自力でできる一問へ変えたかで決まります。

 

⑤量や難しさが合わないときの対処法

放課後の教室で、印を付けた宿題のプリントを見せながら先生に相談している制服姿の中学生

「意味は分かったけれど、量が多すぎて終わらない」「習っていないように感じるほど難しい」という場合もありますよね。

そんなときに、黙って答えを写すか、全部放置するかの二択にしなくて大丈夫です。

まず、どこまで自力でできたかを残します。
次に、止まった問題へ印を付けます。
そして先生に、次のように具体的に相談しましょう。

●この問題までは自力でできた
●ここからは何を使うか分からなかった
●何分取り組んだが終わらなかった
●先に直すべき問題を教えてほしい

「やりたくない」だけで終わらせず、できない理由を見える形にすると、先生も調整や説明をしやすくなります。

保護者の方も、最初から「宿題はやったの?」と詰めるより、「どこまでは一人でできた?」「先生に聞く問題はどれ?」と聞くほうが、子どもの学習状況をつかみやすいでしょう。

体調が悪い日や睡眠時間を削らないと終わらない状態が続くなら、本人の根性だけの問題にせず、学校へ量や難しさを相談してください。
宿題は学ぶための手段であって、生活を壊すためのものではありません。

 

⑥宿題は次の勉強を決めるために使おう

付箋をはさんだノートを持ち、朝の日差しの中を校舎へ向かって歩いていく制服姿の中学生の後ろ姿

宿題をやる意味は、提出欄に丸をもらうことだけではありません。

授業の内容を一人で使えるか確かめ、できない場所を見つけ、次の授業やテストへつなげることに意味があります。

ですから、宿題で間違えても落ち込まなくて大丈夫です。
今のうちに見つけられた弱点なら、テストまでに直せます。

今日の宿題では、全部を完璧に変えようとしなくてもかまいません。
まず一問だけ、答えを見ずに解き直してみてください。

宿題は「やらされる紙」ではなく、明日どこを勉強するか決めるための地図として使えます。

一問を自力でできるようにするところから、ちゃんと勉強は前へ進みますよ!

 

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